beacon

福岡FW仲川輝人、“懸けていた”一戦で存在感も…リーグ戦の取りこぼし悔やむ

このエントリーをはてなブックマークに追加

アビスパ福岡FW仲川輝人

[12.3 J1昇格プレーオフ決勝 名古屋0-0福岡 豊スタ]

 ボールを持てば何かが起きる。この日のアビスパ福岡FW仲川輝人のプレーは、そう感じさせるほどだった。しかし、好プレーが得点につながることはなく、チームもJ1昇格を逃した。

 まずは前半19分にゴールを脅かす。MF山瀬功治の強烈なシュートがポストを叩くと、「振り向いたらボールがあったので、コースを狙うというよりも反射的に合わせた」とこぼれ球にいち早く反応してヘディングシュートを放つ。「左の方に行ってくれという思いだった」というボールは好反応を見せたGK武田洋平にストップされてしまった。決定機を生かせずに「勢いも弱かったし、そこで決め切れないのが自分の力の無さだと思った」と声を落とした。

 その後は持ち味のドリブルでチャンスメイク。持ち場となる右サイドでボールを受けると果敢に仕掛けて状況を打開し、カウンターの急先鋒となって前線へとボールを運んだ。「自分も、チームも、メンバー外の選手、スタッフ、クラブの全員がこの一戦に懸けていた」。その思いをピッチ上で体現し続けた。

 チャンスは作った。シュートも打った。だが、昇格のために必要な、ゴールだけが生まれなかった。「良い流れのときに得点を取れなかったことで、こういう結果になってしまった」と唇を噛むと、「自動昇格できれていれば良かったし、3位になっていれば逆の立場だったので、リーグ戦の取りこぼしに悔いが残る」と続け、悔しさを滲ませた。

(取材・文 折戸岳彦)
●J1昇格プレーオフ決勝 スコア速報

TOP