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J1王者を封印した浦和リカルド・ロドリゲス監督、プランは「川崎Fに快適にプレーさせないこと」

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リカルド・ロドリゲス監督

[2.12 富士フイルムスーパー杯 川崎F 0-2 浦和 日産]

 天皇杯王者の浦和レッズが、シーズン開幕を告げる富士フイルムスーパー杯でJ1覇者の川崎フロンターレに2-0で完封勝利。リカルド・ロドリゲス監督が試合後、戦いを振り返った。

 J1連覇の絶対王者・川崎Fに対し、浦和は2年目のロドリゲス監督がチームを熟成させる。4-4-2の布陣を敷き、MF岩尾憲(←徳島)やDF馬渡和彰(←大宮)といった新戦力も起用した。

 前半7分にFW江坂任がDF酒井宏樹のお膳立てで先制ゴールを決めると、その後は優勢に試合を運ぶ。後半36分にはカウンターから再び江坂が得点を挙げ、2-0で試合を締め切った。

 J1王者からの勝利と価値あるタイトル奪取に、ロドリゲス監督は「まず非常に選手たちがよく戦ってくれた」と称える。指揮官はJ1王者に対し、プランを持って臨んだことも明かす。

「川崎フロンターレに快適にプレーをさせないことをプランとして持って入っていきました。欲を言うならもう少しボールを持って、主導権を握って、敵陣のゴール近くでプレーする時間を長くしたいと思っていますけれども、今回は選手たちが頑張ってくれたので、そういう頑張りがこういう結果につながった」

 一時は川崎Fに対して守勢に回ったが、素早く修正。「ボールをより握りながらやっていきたかった。チャレンジしていきたかったんですけど、できなくて、相手に深くまで進入されてしまった。タイトルは満足する部分ではありますけど、そういう改善点も上げられます。リズムが戻ってきた理由としては、ディフェンスのところで前から圧力をかけてボールを奪い返したりとか、そういった部分がリズムを取り返すひとつの要因になったのかなと思います」。一時は失いかけた勢いは試合中に取り戻せたが、本来はより高いレベルを目指していたようだ。

 ロドリゲス監督は、攻撃面以上に守備面で多くを語る。中盤には岩尾、MF柴戸海、MF伊藤敦樹と守備能力の高い選手を配置。岩尾がバランスを取りつつ、柴戸がこれまで以上にボール奪取に勤しむ。伊藤はボランチ2枚のサポートにも回った。流動的な動きで、緻密な川崎Fの攻撃を封印し切った。

「前から行くと言うことで、ボランチ1枚を押し出して守っていくやり方をしていました。その中で一人が出ていったらサイドの選手が絞っていく。今回でいったら左サイドに伊藤敦樹がいましたけど、彼はディフェンスの役割でも大きな役目を果たしてくれた。相手陣内のところで前から(プレスを)かけていくために、ボランチを1枚押し出してというやり方が上手くいったかなと。いま挙げた選手だけではなくて、ほかの選手たちもこのタスクをやってくれた」

 前線では、江坂のパートナーとしてFW明本考浩を起用。昨季は左サイドバックで攻守に奔走したが、指揮官は最前線でその能力を発揮させた。「今日でいうと、プレス、得点を奪うところ、そこは彼の武器」と絶賛する。「彼がプレスを前からかけていく。それもひとつのやり方。中盤のボランチの1枚が前に押し出ていって、プレスを高い位置からかける。これもまたひとつのやり方」。

 川崎Fへの“中盤封じ”は効果てきめんだった。「今回川崎戦で採用しましたけど、今後もあると思っています」。ロドリゲス監督は新布陣を手に、勝負の年に臨む。

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