[3.12 J1リーグ第4節 FC東京 2-1 広島 味スタ]

　苦しむチームに勢いをもたらす値千金の先制弾となった。FC東京のキャプテンマークを託されるDF森重真人は、「まずはホームで、勝ち点3をプレゼントできてホッとしている」とホーム開幕戦での勝利に安堵の表情を浮かべた。

　立ち上がりから広島に苦しめられた。高い位置からの連動したプレッシングに自由を奪われ、思ったように攻撃を組み立てられない。最前線のFWディエゴ・オリヴェイラ目掛けたロングボールははね返され、セカンドボールを回収される。後手に回る展開が続いた。

　しかし、チームは焦らない。「とにかく我慢強く、後半に相手の運動量が落ちたところで、もう一度自分たちのサッカーをしたいと思っていたので、前半は我慢強く戦おうと声をかけた」。リズムをつかめないものの、広島にも得点を許さずにハーフタイムを迎えた。

　そして、後半15分に森重が大仕事をやってのける。左サイドからMF三田啓貴が蹴り出したFKにファーサイドで反応。「良いボールが来た。少し難しく、頭に当てるのが精いっぱいだったけど、うまくボールが飛んでくれた」。ヘディングで合わせたボールはゴールマウスに収まり、試合を動かすゴールが生まれた。

　さらに1分後の後半16分にはMFアダイウトンが加点して一気に突き放す。その後は広島に押し込まれる時間帯が続き、後半29分には1点を返されたものの、粘り強く対応して同点ゴールを許さずに2-1のまま逃げ切り。ホーム開幕戦で白星を獲得した。

「内容を見ても、自分たちがうまくいかないことの方が多い試合だった」。試合内容には納得いかない部分もある。「勝ちながら成長していくのがベスト。最低限、勝ち点3を取れたのは良かったけど、もっと試合内容を良くしていきたい」とホーム開幕戦白星に満足することなく、次戦以降を見据えた。

(取材・文　折戸岳彦)

---

★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2022シーズンJリーグ特集ページ
●DAZNならJ1、J2、J3全試合をライブ配信!!