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90+9分劇的アシストで逆転Vに望みも…川崎F家長昭博「僕らは謙虚にやらないといけない」

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試合後、DFジェジエウと共に喜びを爆発させたFW家長昭博

[8.7 J1第24節 川崎F 2-1 横浜FM 等々力]

 負傷者の続出によって与えられた8分間の後半アディショナルタイム、ラストプレーに決まった川崎フロンターレの劇的な決勝点はFW家長昭博の高精度クロスから生まれた。「顔を上げたときにDFと1対1だったし、いいボールが入ったらチャンスになると思って迷わずに上げた」。目がけたDFジェジエウは足がつっている状況だったが「関係ない」とサラリ。その揺るぎない姿勢が逆転優勝に望みをつなぐ“等々力劇場”を演出した。

 平然と成し遂げた大仕事と同様、この勝利の捉え方も至って冷静だった。

「首の皮一枚つながった。試合はどっちが勝ってもおかしくなかった」。

 試合後会見でそう切り出した家長は「大一番でここで負けたら厳しいと言うのがあったのは事実だけど、やることは変わらないし、準備は変わらなかった。相手が素晴らしいチームだというのがいつもとちょっと違った」とこの試合に向けての心持ちを明かしつつ、対戦相手の横浜FMを「(今後)そんなに負けるチームじゃないと感じた」と表現した。

 これで横浜FMとの勝ち点差は「8」。川崎Fのほうが2試合多く残していることを考えると、その差は射程圏内ある。しかし、家長が見据えているのは自チームの課題。「彼らのサッカーが一番いい」と見上げる横浜FMに追いつくためには、パフォーマンスの向上が不可欠となる。

「いま首位を走っているマリノスが一番いいサッカーをしているし、僕達に足りないのは安定感。後ろからボールをつなぐところの安定感が足りない。まだまだ慌てちゃったり、試合の中で頑張るところを履き違えたり、もっともっとスムーズにチームが回る状況をもっとクリアにできれば、みんなが頑張らずにスムーズに展開できる。そこが課題。もっと一人一人が向上すれば、90分通して余裕を持って試合ができる」

 残り12試合でのデッドヒートへ。近年4度のJリーグ優勝の味を知る36歳は「僕らは謙虚にやらないといけない」と気を引き締めていた。

(取材・文 竹内達也)
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