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鹿島救った90+2分スーパーブロックも…20歳MF舩橋佑は満足せず「もっと存在感を」

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鹿島アントラーズMF舩橋佑

[9.3 J1第28節 鹿島2-2浦和 カシマ]

 もし背番号34の献身がなければ、勝ち点1さえもこぼれ落ちてしまっていたであろうビッグプレーだった。

 鹿島アントラーズは2-2で迎えた後半アディショナルタイム、ロングキックを駆使して決勝ゴールを狙いに行ったが、逆に浦和のカウンターを受けて大ピンチ。FWアレックス・シャルクのラストパスをフリーのMF明本考浩に通され、GK沖悠哉との1対1を残すのみとなった。

 ところが、ここで魅せたのが途中出場のMF舩橋佑だった。不慣れな右ウイングバックのポジションから、献身的なプレスバックで後方から明本に詰め寄ると、トラップした瞬間に猛烈なスライディングを敢行。見事なシュートブロックを見せた。決まっていれば敗戦濃厚。決死の働きでなんとか2-2の均衡を保った。

 2-0から追いつかれた鹿島にとっては満足のいく結果ではなかったが、勝ち点1で終えられたのは舩橋の献身ゆえ。それでも幼少期からこのクラブで育ってきた20歳は自身の働きを誇ることはしなかった。

「練習から最後までやるのが自分のスタイルでもあるし、チームとしても求められていること。あそこで守れたのはよかったけど、守備でも攻撃でももっと存在感を出せればと思っている」

 2-2の後半33分からピッチに立ち、「守備でハマらないところが多かったのでそこをケアしながら」という狙いでプレーしていた舩橋だったが、「攻撃にもっと関与できたら良かった」と満足せず。「ボランチじゃなかったけど、うまくやりながらもう1点を取れるようにと思っていた」と追い求めていた勝利に届かなかったことを悔やんでいた。

 レネ・ヴァイラー監督が率いていた7月10日の札幌戦から岩政大樹監督が就任した現在までの間、公式戦では9試合連続で出場。プロ2年目ながら着実に出場機会を得ているように思われるものの、むしろ危機感を感じているようだ。

「これだけ出場機会を与えてもらって結果を出せてないのが事実。自分の中でも悔しさ、もどかしさを消化しきれていない」。そう率直な思いを明かした舩橋は自らが勝利に導くべく、「練習からもっと存在感を出して、チャンスが与えられた時に結果を出せるようにやっていきたい」と決意を示した。

(取材・文 竹内達也)
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