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優勝遠ざかるも横浜FMは次節へ切り替え、マスカット監督「ドアはいっぺんに5つも開かない」藤田「次に集中」

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MF藤田譲瑠チマは次戦に気持ちを切り替える

[10.8 J1第32節 横浜FM 0-2 G大阪 日産ス]

 眼前の栄光が少し遠ざかった。横浜F・マリノスは今シーズン無敗を誇る日産スタジアムで初の黒星を喫し、条件次第で決定するはずだった優勝がお預けに。だが、ケヴィン・マスカット監督や選手たちは冷静に次の戦いを見据えた。

 残留争いで崖っぷちのガンバ大阪の堅守を打ち破れなかった。横浜FMは序盤から積極的に敵陣に迫るが、決定的なチャンスは作れず。合計22本のシュートもGK東口順昭に阻まれた。マスカット監督は試合後の会見で「悔しい気持ちでいっぱい」と胸中を吐露。「フラストレーションがたまる試合内容になった。チャンスというチャンスを本当にたくさん作ったが、結果を残せなかった」と感情を隠さなかった。

 今節で横浜FMが勝利し、2位の川崎フロンターレが引き分け以下なら、横浜FMの3年ぶり優勝が決定するはずだった。しかし横浜FMは敗れ、川崎Fは劇的な3-2の勝利。残り3試合で勝ち点差は5に縮まった。神奈川2チームの優勝争いは、シーズン最終盤までもつれ込む様相を呈している。

 だが、長いシーズンを一歩ずつ歩んできた横浜FMは動じない。指揮官は先を見ず、あくまで目の前の試合に集中する。「ドアは一つひとつ開けていくもの。いっぺんに4つも5つも開けることはできない。メンタルを強く、もう一度自分たちのサッカーを表現するところに重きを置いて、次の試合に向けて準備をする」(マスカット監督)。そして、その精神は選手たちにも浸透しているようだ。

 途中出場で攻守に動いたMF藤田譲瑠チマは、敗戦後のロッカールームを「悪いとかはなく、切り替えて次やろうという(雰囲気)」と明かす。ここまで黒星がつかなかったホーム戦にも「逆に今までがよかったという考えもある」と冷静だ。「そこまで焦ることなく、次の試合にしっかり集中しながら戦えれば」。どこよりも優勝に近づいている事実は、まだ変わらない。

(取材・文 石川祐介)
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