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町田DF池田樹雷人が豪快ヘッドで今季1号弾!! 黒田監督も絶賛「私がチームを作るのに欠かせない存在」

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DF池田樹雷人

[2.26 J2第2節 町田 2-0 群馬 Gスタ]

 FC町田ゼルビアの今季初ゴールは、黒田剛監督の十八番とも言えるセットプレーから飛び出した。決めたのは秋田から新加入のDF池田樹雷人。「勢いで突っ込んだ感じ。パワーを持って入り込んだ」と迫力を強調したが、飛び込んだタイミングも精度も完璧なヘディングシュートだった。

 0-0で迎えた前半38分、敵陣右サイド深くでFKを獲得すると、MF下田北斗から「人は狙えないけど嫌な場所を落とせるように意識した」というボールがゴール前へ。ニアにもFWミッチェル・デュークら長身選手が並ぶ中、ややタイミングをずらして後方から走り込んだ池田が、相手選手よりも大きく頭飛び出たヘディングシュートでゴールに突き刺した。

「北斗さんがいいボールを上げてくれたので合わせるだけだった。自分の持ち味でもあるので自信を持って飛び込んだ」。このゴールは貴重な先制点となっただけでなく、開幕節を0-0のドローで終えていた町田にとって今季初ゴール。結果的には決勝点にもなり、池田は「あまり意識していなかったけど、勝利につながるゴールを取れたのは嬉しかった」と喜んだ。

 三菱養和SCユース卒業後にC大阪に加入した華々しい経歴を持つ26歳だが、プロ入り後はU-23チームでしか出番を得られず、タイ・バンコクグラスFC(現パトゥム・ユナイテッド)で武者修行。3年目で契約満了となった後、当時J2だった愛媛に入り、2019年にはJ3の長野でプレーした経験もある苦労人だ。

 それでも昨季、秋田でコンスタントに出場機会を掴むと、その姿が黒田監督を迎え入れようとしていた町田首脳陣の目に止まった。「やっぱり空中戦に強いCBは必須。私もまだ高校選手権に入っていたので選手を取るところにはそこまで介入したわけではないけど、ボール際に強さを発揮する、空中戦・リスタートに強いCBがどうしても必要だというところでチョイスしてくれていた」。獲得の経緯について振り返った指揮官は「私がチームを作るにあたって欠かせない存在。左利きで左のフィードもできる本当に有能なCBとして信頼を置いている。点数も取れるということですごく良かった」と称賛の言葉を惜しまない。

 町田で結果を残せば、C大阪時代に実現しなかったJ1昇格のチャンスもある。「全員がハードワークしている中で組織がちゃんとしているので、そんなに危ないシーンは作られていない。誰かがサボり出したら崩れていくという感覚はあるので、そこは全員で意識したい。まずは守備からというのがコンセプトにやっているので、これからも失点なしを続けられれば」。守備面にプライドをのぞかせた池田は目標と掲げる5ゴールに向けて「貪欲に狙っていきたい。まだまだあと4点は取りたい」とも力を込めた。

(取材・文 竹内達也)
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