横浜FMを支える若き左利きCB…初A代表入りに期待も角田涼太朗「もっとこのチームに必要とされたい」
[3.3 J1第3節 横浜FM 1-1 広島 ニッパツ]
横浜F・マリノスのDF角田涼太朗は今季、自身初めて開幕スタメンの座を獲得し、これまで3試合連続のフル出場を続けている。この日は持ち味の左足フィードから同点ゴールも演出。1-1の引き分けに終わった悔しさは隠せなかったが、「得点の起点になれたのはポジティブ」と手応えも口にした。
広島に0-1とリードされた前半19分だった。最終ラインでボールを持った角田は左サイド裏にロングフィードを送ると、FWエウベルがMF満田誠との走り合いを制し、コーナーフラッグ付近でボールをキープ。すぐさま体勢を立て直してゴール前にクロスを送り、胸で合わせたFWアンデルソン・ロペスの同点ゴールが決まった。
エウベルの対人能力が際立つ結果にはなったが、攻撃的なポジションを担う満田とのミスマッチをモノにした見事な速攻。そこには角田のディフェンス目線での狙いが光っていた。「3バックの相手はウイングバックがどこまでついていくかが難しいというのは自分も分かるし、そういう面をうまく突けた場面だった」。決めたA・ロペスも得点経過を振り返る際、エウベルのクロスだけでなく角田のスルーパスにも感謝を語った。
それでも角田は満足感を捨て去るように言葉を続けた。「ああいう回数はもっと増やしていきたい。後半はチームとしてビルドアップがうまくいかない時間帯が多かったので、もっとコミュニケーションを取りながら改善していかないといけない」。悔やんだのは得点シーン後のプレー。広島のマンツーマン気味のプレスに対し、うまくギャップを作っていけなかったことに課題を見出していた。
また開始早々に失点を喫した守備面でも責任を受け止めた。「一人少なくなったけど、自分たちが最後まで戦ってチャンスがありながら、これだけ多くの人が見にきてくれた中での引き分けだったので結果に対しては悔しい。一選手としてはあそこで失点してしまったこと。ああいう失点を防ぐ、チームに緩みが出ない雰囲気を作ることなど、足りないところがたくさん出た試合なのでもっと成長したい」
2021年夏に横浜FMとのプロ契約を締結。昨季は前半戦は主力として活躍していたが、後半戦はDFエドゥアルドの台頭で出番が激減していた。今季は再び主力に返り咲き、あらためて自身の進化を示すチャンス。ここまでの出番にも「開幕2連勝して、今日も引き分けで、結果として悪くないと捉えられるかもしれないけど、個人として攻守両面でまだまだ伸ばせるところがたくさんある」と満足した様子はない。
それどころか「自分の中で今年はもっと守れる選手になりたいというのがあるので、今日は失点してしまったし、もっと積み上げが必要だと思う」ときっぱり。「試合に出ることでしか感じられないこと、ピッチに立つことでしか得られないことが多いので、毎試合毎試合成長していきたいし、もっと大きい選手になっていきたい」と真っ直ぐな成長意欲を語る。
J1首位チームのレギュラーCB、それも希少な左利きとなれば、自身初となるA代表のチャンスにも期待が高まりそうなもの。それでも代表への思いについて話を向けると、さらに力強い答えが返ってきた。
「このチームで1試合1試合やっていくことに必死で、そこまでのことを意識できていないのが現状。もっともっとこのチームに必要とされたいし、まずはこのチームで結果を残すこと。その先にいろんなものがある。一日一日、1試合1試合、必死にやっていきたいという思いでいる」。横浜FMが誇る期待のCBは地に足をつけ、これからも目の前の試合に向き合っていくつもりだ。
(取材・文 竹内達也)
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●2023シーズンJリーグ特集ページ
横浜F・マリノスのDF角田涼太朗は今季、自身初めて開幕スタメンの座を獲得し、これまで3試合連続のフル出場を続けている。この日は持ち味の左足フィードから同点ゴールも演出。1-1の引き分けに終わった悔しさは隠せなかったが、「得点の起点になれたのはポジティブ」と手応えも口にした。
広島に0-1とリードされた前半19分だった。最終ラインでボールを持った角田は左サイド裏にロングフィードを送ると、FWエウベルがMF満田誠との走り合いを制し、コーナーフラッグ付近でボールをキープ。すぐさま体勢を立て直してゴール前にクロスを送り、胸で合わせたFWアンデルソン・ロペスの同点ゴールが決まった。
エウベルの対人能力が際立つ結果にはなったが、攻撃的なポジションを担う満田とのミスマッチをモノにした見事な速攻。そこには角田のディフェンス目線での狙いが光っていた。「3バックの相手はウイングバックがどこまでついていくかが難しいというのは自分も分かるし、そういう面をうまく突けた場面だった」。決めたA・ロペスも得点経過を振り返る際、エウベルのクロスだけでなく角田のスルーパスにも感謝を語った。
それでも角田は満足感を捨て去るように言葉を続けた。「ああいう回数はもっと増やしていきたい。後半はチームとしてビルドアップがうまくいかない時間帯が多かったので、もっとコミュニケーションを取りながら改善していかないといけない」。悔やんだのは得点シーン後のプレー。広島のマンツーマン気味のプレスに対し、うまくギャップを作っていけなかったことに課題を見出していた。
また開始早々に失点を喫した守備面でも責任を受け止めた。「一人少なくなったけど、自分たちが最後まで戦ってチャンスがありながら、これだけ多くの人が見にきてくれた中での引き分けだったので結果に対しては悔しい。一選手としてはあそこで失点してしまったこと。ああいう失点を防ぐ、チームに緩みが出ない雰囲気を作ることなど、足りないところがたくさん出た試合なのでもっと成長したい」
2021年夏に横浜FMとのプロ契約を締結。昨季は前半戦は主力として活躍していたが、後半戦はDFエドゥアルドの台頭で出番が激減していた。今季は再び主力に返り咲き、あらためて自身の進化を示すチャンス。ここまでの出番にも「開幕2連勝して、今日も引き分けで、結果として悪くないと捉えられるかもしれないけど、個人として攻守両面でまだまだ伸ばせるところがたくさんある」と満足した様子はない。
それどころか「自分の中で今年はもっと守れる選手になりたいというのがあるので、今日は失点してしまったし、もっと積み上げが必要だと思う」ときっぱり。「試合に出ることでしか感じられないこと、ピッチに立つことでしか得られないことが多いので、毎試合毎試合成長していきたいし、もっと大きい選手になっていきたい」と真っ直ぐな成長意欲を語る。
J1首位チームのレギュラーCB、それも希少な左利きとなれば、自身初となるA代表のチャンスにも期待が高まりそうなもの。それでも代表への思いについて話を向けると、さらに力強い答えが返ってきた。
「このチームで1試合1試合やっていくことに必死で、そこまでのことを意識できていないのが現状。もっともっとこのチームに必要とされたいし、まずはこのチームで結果を残すこと。その先にいろんなものがある。一日一日、1試合1試合、必死にやっていきたいという思いでいる」。横浜FMが誇る期待のCBは地に足をつけ、これからも目の前の試合に向き合っていくつもりだ。
(取材・文 竹内達也)
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