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新布陣で新潟の攻撃陣を牽引するU-22日本代表FW三戸舜介「新しい発見も見えた」

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スコアレスドローに悔しい表情をうかべた新潟FW三戸舜介(14番)

[6.24 J1第18節 柏 0-0 新潟 三協F柏]

 攻撃の中心を担っていたMF伊藤涼太郎が、海外移籍したことを受けてアルビレックス新潟は、2トップに近い布陣で柏レイソル戦に臨んだ。

 前線でボールをおさめるFW鈴木孝司の周囲を、FW三戸舜介が自在にポジションをとりながらチャンスを創出。前半38分には、DFをはがしてからCBの渡邊泰基の縦パスを引き出すと、絶妙なボールコントロールからシュートまで持ち込む。これは相手DFのブロックにあったが、両チーム通じて最多となる3本のシュートを放つなど、気を吐いた。

「新しいポジションでしたし、今まであんまりやってきてこなかったですけど、新しい発見も見えましたし、自分は背後に抜け出すことができるなっていうのも改めて思ったんで。ポジティブに思うことが結構ありました」。三戸は内容にはある程度の手応えを口にした。

 前節までトップ下として新潟の攻撃を牽引していた伊藤がチームを離れたことで、チームは新たな形に取り組んでいる。後半途中から鈴木とFW谷口海斗が2トップに入ってからは、三戸はこれまで通りの右SHにポジションを移した。

 左のSHで先発フル出場したMF小見洋太は、「僕がトップ下に入る形で週はじめはやっていたんですけど、彼(三戸)が入ることによって流動性はいつも以上になりますし、クイックネスの部分は、いいアクセントになる。そこを活かすことと、活かされることを意識してやってました」と狙いを明かす。

 松橋力蔵監督は「それぞれの役割と狙いはある程度できた」と柏戦での攻撃を評価しつつ、「ある程度と申し上げるのは、最後のところにどう持っていくかというところが、まだまだ足りない」とゴールへの過程については発展途上であることを認めた。

 後半戦で、新潟攻撃陣のキーマンとなる三戸は、6月に行われたU-22日本代表の欧州遠征に選出され、U-22イングランド代表戦(○2-0)、U-22オランダ代表戦(0-0)の両試合で先発を担った。

「俊敏さは通用すると思いました。自分は細かい動きが得意なので、そういうところは(海外の)大きい選手に対しては通用すると思いました」と自身の武器を再認識したという。

 アウェー側のゴール裏をオレンジで染めた新潟サポーターは、試合後に挨拶に向かった選手たちを大きな拍手で讃えた。肩を落として場内をまわっていた三戸は、内容には手応えも感じつつも、結果に対しては「悔しいです」と無念をにじませた。

(取材・文 奥山典幸)
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