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ありがとう、イニエスタ…リスペクトに溢れた退団セレモニー、三木谷会長は日本刀を贈呈、山口蛍「全員でいい方向に」

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イニエスタに全選手のサインが入ったユニフォームが贈られた

[7.1 J1第19節 神戸1-1札幌 ノエスタ]

 MFアンドレス・イニエスタの言葉を借りれば、「リスペクト」に溢れていた。大々的に行われた退団セレモニー。ノエビアスタジアム神戸史上最多を集めた観衆のほとんどが帰えることなく、世界的スターの神戸での最後の雄姿を見届けた。

 どっと沸いたのは、ヴィッセル神戸の三木谷浩史会長があるものを贈呈した時だ。「これからも日本文化にいつまでも触れてほしい」という願いを込めて、日本刀が贈られたのだ。江戸時代の初期に作られた名刀と説明があり、法律の関係からこの日は模造刀が渡されたが、後日、本物がイニエスタの手元に届くという。

 イレブンも決意を新たにする。MF山口蛍は19シーズンより神戸に加入。中盤の核として、イニエスタと絶妙なコンビネーションを築いた。「5年間、いつも練習場にいるのが当たり前だった。だからいなくなってから感じることの方が多いと思う」。ただ新たな戦いはすぐにやってくる。「来週からアンドレスがいない新しい1週間になる。全員でいい方向に持って行けるようにしたいと思います」。

 イニエスタのラストゲームに話題を置く試合になったが、リーグ戦の1試合。上位を争う現状を考えれば、この日の勝ち点1を反省して、次に繋げないといけない。「難しかった試合だった」と振り返ったのは、FW武藤嘉紀。「最後にいい形で終わらせてあげたかったけど、チームとしてやりたいことが明確になっていなかった。そこは選手の責任。僕も久々にワントップをやって力不足だった。今日みたいな試合をしてはいけない。やり続けるしかないです」と気合を入れ直した。

(取材・文 児玉幸洋)
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