beacon

PKストップ、好セーブ連発も…横浜FM守護神・一森純は痛恨敗戦を噛み締める「もうこういう思いはしたくない」

このエントリーをはてなブックマークに追加

家長のPKをセーブしたGK一森純

[7.15 J1第21節 横浜FM 0-1 川崎F 日産ス]

 自ら与えたPKは、自ら止めてみせた。しかし、勢いを手にしたと思ったダービーマッチは終了間際に劇的な敗戦。横浜F・マリノスGK一森純は「本当にもうこういう思いはしたくない。仲間と一緒にまた這い上がっていきたい」と再起を誓った。

 上位進出を狙う川崎フロンターレとのダービーマッチは、一進一退の攻防となった。相手の猛攻を浴びながらも、一森は何度もそのピンチをセーブで切り抜けた。だが、後半27分に自らのファウルで大ピンチを迎える。横浜FMはFW遠野大弥に自陣まで進入を許すと、最後の砦・一森が飛び出す。遠野を倒してしまい、PKを献上した。

 相手のキッカーは名手FW家長昭博。それでも一森は自ら招いたピンチを冷静に受け止めた。「家長さんはずっと見ている選手。先に動いたらダメだなと思って、我慢してあっち…という感じ」。家長のシュートを左手ではじくと、ボールはクロスバーに当たりながら跳ね返っていった。

 日産スタジアムに集ったサポーターの歓声を受け、横浜FMは一気に勢いに乗った。しかし得点が奪えないまま後半アディショナルタイムに突入すると、終了直前にDF車屋紳太郎にボールを押し込まれ、痛恨の失点。「オーガナイズの部分で隙を与えてしまった」。相手のセットプレーから始まった失点への流れを整えられず、一森は悔しさをにじませた。

 リーグ戦は一時中断となり、昨季王者の横浜FMは19日にセルティックと、23日にはマンチェスター・シティと対戦。一森は8月6日のリーグ再開までを成長の期間とみなす。「絶対に無駄にしてはいけないですし、この3週間でもかなり伸びるチャンスだと思う」。1敗の重みを噛み締め、さらなる成長を目指すつもりだ。

(取材・文 石川祐介)
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2023シーズンJリーグ特集ページ

TOP