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鹿島が今季初の逆転勝利で4戦ぶり白星! FC東京に先制許すも…鈴木優磨&垣田で2トップ弾、ピトゥカのダメ押しで迫力3発劇

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鹿島が逆転勝利

[7.16 J1第21節 FC東京 1-3 鹿島 味スタ]

 J1リーグは16日に第21節を行った。FC東京鹿島アントラーズの対戦は、鹿島が3-1で勝利。前半9分に失点するが、同23分にFW鈴木優磨、45分にFW垣田裕暉がゴールを決め、前半で逆転する。後半9分にはMFディエゴ・ピトゥカがダメを押した。

 ピーター・クラモフスキー監督就任からリーグ戦3試合を無失点無敗(2勝1分)で続けるFC東京。ベルギー1部モレンベークへの移籍が決まったMF安部柊斗のラストゲームとなる。PK戦の末に勝利を収めた12日の天皇杯3回戦から先発8人は中3日での連戦となった。4-2-1-3の布陣で、GKはヤクブ・スウォビィク、4バックは左からDF長友佑都、DF森重真人、DF木本恭生、DF小泉慶。ボランチ2人は安部とMF松木玖生。トップ下にMF東慶悟で、前線3枚は左からFW俵積田晃太、FWディエゴ・オリヴェイラ、FW渡邊凌磨となった。

 鹿島は直近のリーグ戦3試合で未勝利(1敗2分)で、さらに12日の天皇杯3回戦でヴァンフォーレ甲府にPK戦の末に敗れて、タイトルを1つ失った。天皇杯からは6人が先発継続。4-4-2の布陣で、GKは早川友基、4バックは左からDF安西幸輝、DF関川郁万、DF植田直通、DF広瀬陸斗。ボランチ2人はピトゥカとMF佐野海舟。左サイドはMF仲間隼斗、右サイドはMF樋口雄太。2トップは垣田と鈴木が入った。[両スタメン&布陣]

 序盤から両者がゴールに迫る。鹿島は前半3分、仲間がPA左のカットインから右足シュート。GKスウォビィクにセーブされる。FC東京は同8分に俵積田が得意のカットインから右足シュートも、相手守備陣にブロックされた。

 均衡が破れたのは前半9分。FC東京は左サイドの長友から後方にパスが出る。GKスウォビィクがすかさず前線にロングフィード。すでに走っていた松木のもとにボールが収まり、そのままPA左の深い位置へ。折り返しをD・オリヴェイラが収めて反転しながら右足シュートを決め切った。副審が松木のオフサイド判定を示したが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)のチェックで松木のオンサイドが認められ、D・オリヴェイラの今季11点目となる先制ゴールとなった。

 鹿島は先制を許したが、逆に攻勢を強める。後半23分、左CKを樋口が蹴ると、ファーサイドの鈴木がハイジャンプ。松木の頭上からヘディングシュートを叩き込み、1-1の同点に追いついてみせた。

 さらに鹿島は前半のうちに試合をひっくり返す。前半45分、左サイドの安西がクロスを上げると、ファーサイドで鈴木が長友と競り合う。こぼれ球をPA右の樋口がボレーでボールを飛ばし、ファーサイドの垣田がドンピシャのヘディングシュート。今季リーグ戦3点目、公式戦では天皇杯に続いて2試合連続となるゴールで、2-1と逆転に成功した。

 前半はそのまま鹿島が2-1のリードで折り返す。ハーフタイムは両チームともに交代カードを使わなかった。

 鹿島は後半開始から猛攻を仕掛ける。前半4分には鈴木と安西の連係からPA左に入り込む。同8分にはピトゥカがミドルを放つ。いずれもゴールには結びつかなかったが、得点の匂いは確実に漂い始めていた。

 そして鹿島は後半9分に価値ある3点目を挙げる。仲間が中盤でボールを奪い、前線に運ぶ。鈴木がパスを収めてPA左に流すと、安西が折り返す。ニアサイドに詰めた仲間がダイレクトで合わせるも、GKスウォビィクにはじかれる。しかし、PA手前にこぼれたボールをピトゥカが左足一閃。GKスウォビィクの手をはじきながらゴール左隅に突き刺さった。

 1-3と点差を広げられたFC東京は後半18分に2枚替え。長友と東を下げ、DF徳元悠平とMF塚川孝輝が交代選手の位置にそのまま入った。さらに25分には俵積田に代えてFWアダイウトンを投入。また、同タイミングで鹿島も2枚替え。仲間と樋口を下げ、MF荒木遼太郎とMF松村優太が入った。鹿島は30分に垣田に代えてFW師岡柊生を出場させた。FC東京も41分に渡邊からFW熊田直紀が交代で出場している。

 交代選手の勢いを味方に鹿島がさらにゴールを脅かす。だが、FC東京も反撃を試みる。後半45分、松木が左サイド中央から逆サイドに高速ロングパス。最前線の熊田に通り、そのまま敵陣PAを目指すが、安西に止められた。決定的な得点機会の阻止として、安西にレッドカードが出た。1人欠けたことで、直後に鹿島は鈴木と途中出場の師岡がピッチを下がり、MF舩橋佑とMF土居聖真が入った。

 試合はそのまま終了し、鹿島が今季初の逆転勝利で4試合ぶりの白星。FC東京はクラモフスキー監督体制で初黒星となった。

(取材・文 石川祐介)
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