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「出たときには常に点を取る気持ちで」川崎F瀬川祐輔は2連弾で一時同点…痛恨敗戦には「勝ち点1は拾わなきゃいけなかった」

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MF瀬川祐輔

[8.6 J1第22節 川崎F 3-4 G大阪 等々力]

 途中出場で試合の流れを変える2ゴールを決めた。川崎フロンターレは前半を1-3で折り返したが、MF瀬川祐輔の2得点で3-3と同点。しかし、終了間際の失点で敗れた。瀬川は「チャンスでもう1点、2点取れるか。打ち合いのところは質。そこが相手に分があった」と振り返った。

 川崎Fは試合開始序盤から攻撃の形を作れていたが、得点は重ならず、逆に前半で3失点。ピッチ外で見ていた瀬川も「ビハインドしたときにピッチの中でテンションが下がっているのを感じた」。後半開始からFWマルシーニョに代え、瀬川が投入された。

「僕が出たときには、その勢いをもう一回持ってこれるようにイメージした」。瀬川を含め、後半18分まで4枚の交代カードを切った川崎Fは徐々に攻勢を強める。すると同26分に1点を返した。敵陣付近の右サイドラインからFW家長昭博がスローイン。PA右の深い位置でボールを受けたFW山田新が落とし、さらにMF脇坂泰斗がゴール前に折り返す。「アキさんがスローインを投げそうなときに、シンからヤスまでのイメージが見えていた。ヤスからパスをもらう準備をしていました。自分のいいタイミングで来たので、当たりそこなったんですけど、そこはもう気持ちでなんとかなった」。最後は瀬川がワンタッチでゴールに押し込んだ。

 さらに、瀬川はこのゴールから4分後にも再びネットを揺らす。右サイドから脇坂がクロスを上げ、ファーサイドの山田が折り返すと、MF瀬古樹、DF佐々木旭がシュート。しかし相手守備陣のブロックに遭う。こぼれたところに瀬川が詰める。「タツキとアサヒが相手に当てて、逆に冷静になれた。ちゃんとコースを狙って流し込めた」。しっかり右足で決め切った。

「どっちもポジショニングがよかった」という瀬川の2連弾で、川崎Fが3-3と試合を振り出しに戻した。だが、勝ち越せずに後半アディショナルタイムに突入すると、CKから決勝ゴールを浴びた。

 瀬川は4失点以上に、それを上回る得点を奪えなかったことに課題を語る。「もちろん守備の部分は改善しなきゃいけないけど、きょうに関していえば、結果論ですけど、こっちにも相当チャンスはあった中での3点。その質の部分にこだわってやれればよかった」。そして、結果的に勝ち点ゼロで試合を終えたことにも「「勝ち点1は拾わなきゃいけなかった。あそこで失点してしまうのはよくなかった。誰のせいとかではなく、チーム全体であそこは締めなきゃいけなかった」と肩を落とした。

 12日の次節は、首位に立つヴィッセル神戸と対戦。「また見直して、次のビッグマッチに向けて準備しなきゃいけない」。途中出場ながら結果を残す瀬川は「モチベーションとしてはスタメンで出れるようにと毎日練習している。出たときには絶対点を取ろうと、結果を出そうと、得点に絡もうという気持ちで常にやっている」と気を吐く。優勝戦線から遠のくチームの中で、奮闘を誓った。

(取材・文 石川祐介)
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