beacon

いわきが首位・町田を3発撃破!! 青森山田出身DF山下が“恩返し”FK弾

このエントリーをはてなブックマークに追加

[10.1 J2第37節 町田 2-3 いわき Gスタ]

 J2リーグは1日、第37節を各地で行い、首位を独走するFC町田ゼルビアが昇格組のいわきFCに1-3で敗れた。3試合ぶりの黒星でJ2優勝に向けて一歩足踏み。一方、敵地で金星を挙げたいわきは降格圏との勝ち点差を10に広げ、J2残留に大きく前進した。

 前半は19位のいわきが首位の町田を圧倒した。立ち上がりはロングボール主体で攻め筋を模索し、町田のプレッシングを打開すると、徐々にビルドアップでもボールを支配。鹿島から期限付き移籍中の19歳MF下田栄祐がアンカーでゲームメークし、一方的優勢に持ち込んだ。

 すると前半29分、いわきは鮮やかなカウンター攻撃から下田が高い位置を取り、ゴール正面でファウルを受けて直接FKを獲得。キッカーのDF山下優人がふわりと壁の上を狙うシュートを放つと、柔らかい放物線を描いたボールがゴールマウスに吸い込まれた。山下は青森山田高出身。恩師でもある町田・黒田剛監督の前で価値ある先制点を奪った。

 さらにいわきは前半41分、中盤で前を向いたMF谷村海那の縦パスは相手にカットされたが、こぼれ球を再び谷村が拾い、ハーフボレー気味に右足一閃。豪快なミドルシュートをゴール左隅に突き刺し、追加点を奪った。一方の町田はほとんどチャンスを作れず、そのままハーフタイムを迎えた。

 厳しくなった町田は後半開始時、MF沼田駿也とMF松井蓮之を下げてMFバスケス・バイロンとMF下田北斗を投入。それでも同1分、いわきが早速スコアを動かした。DF遠藤凌のアグレッシブなボール奪取からカウンターを仕掛け、小気味良いパスワークで左サイドを攻め込むと、山下のクロスに反応したのは奪った勢いで攻撃参加していた遠藤。左足ボレーで突き刺し、3-0とした。

 一方の町田も後半6分、FC東京から今夏加入したDF鈴木準弥の左CKにDFチャン・ミンギュが頭で合わせ、ようやく1点を返す。また同16分にはDF翁長聖に代わってMF荒木駿太を入れ、システムを4-4-2から3-5-2に変更し、よりシステムを噛み合わせる形で戦況打開を試みる。

 一方のいわきも後半24分、3枚替えでフレッシュな選手を入れ、アグレッシブな攻防を続けるが、同29分には投入されたばかりのDF石田侑資が負傷交代を強いられるアクシデント。同34分には足がつったFW吉澤柊に代わってFW杉山伶央を投入し、早々に交代枠を使い切らざるを得なくなる。

 すると後半41分、町田は右サイドを深く攻め込むと、荒木が戻したボールを鈴木がダイレクトでクロスボールを蹴り込み、ニアでM・デュークが反応。足先でのワンタッチシュートでニアポスト脇に押し込み、土壇場で1点差に詰め寄った。だが、反撃はここまで。最後はDF藤原優大を前線に入れてパワープレーに出るも、そのままタイムアップを迎え、町田はホームで痛い黒星を喫した。

(取材・文 竹内達也)
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2023シーズンJリーグ特集ページ

データ提供:Opta
※大会の公式記録と異なる場合があります
竹内達也
Text by 竹内達也

TOP