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「最初から全力出し切って」6戦連続先発、攻守で存在示す柏MF山田雄士が先制弾

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前半40分にMF山田雄士が柏に先制点をもたらした

[10.29 J1第31節 柏 1-1 川崎F 三協F柏]

 柏レイソルに2試合ぶりの先制点をもたらしたのは、23歳の右足だった。前半40分、川崎Fの縦パスをMF高嶺朋樹が胸で処理すると、ボールをひろったFWマテウス・サヴィオはすぐさま逆サイドへ大きな展開をはかる。川崎Fの左サイドバックが上がっていたスペースを突いたのは、MF山田雄士。そのままペアルティエリアまで持ち上がると、先制ゴールを決めた。

「今週ずっと練習していた」というカウンターからの得点。「左(サイド)で奪ったときに、前を見たらスペースが空いていて、サヴィオと目が合ったので、思い切り飛び出したらいいボールがきたので後はシュートを打つだけでした」。狙いすました右足で、GKとの1対1を制してサイドネットを揺らした。

 今年1月には、栃木SCへの育成型期限付き移籍が発表されていた山田。中学年代から柏でプレーするMFにとって、プロ5年目で初めての移籍となった。それでも、栃木でレギュラーの座をつかみ、25試合2得点とプレーで示すと、8月には柏への復帰が発表される。そして、第26節・横浜FM戦で復帰後初先発すると、その試合で柏での初ゴールを記録。以降、第31節・川崎F戦までの全6試合で先発している。

 現在、山田の主戦場は右のサイドハーフ。高い位置からプレッシャーをかける柏において、ハードワークが求められるポジションだ。実際、山田が先発した6試合のうち、5試合が途中交代となっている。

「自分のプレッシャーで相手が嫌がるんだったら。やっぱりベンチにいい選手もいるので。自分が潰れてもいい選手がベンチにいるっていう思いで、最初から全力出し切って守備はやっています」

 二度追い、三度追いして守備からという現在のチームでの役割をまっとうしつつ、攻撃でも確かな存在感を放っている。

(取材・文 奥山典幸)
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奥山典幸
Text by 奥山典幸

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