beacon

名古屋はケネディのPKで辛勝、清水は高卒ルーキー白崎がデビューも1点遠く

このエントリーをはてなブックマークに追加
[3.10 J1第1節 名古屋1-0清水 豊田ス]

 王座奪還を目指す名古屋グランパスはFWケネディの1点を守り抜き、白星発進した。清水エスパルスをホームに迎え、1-0勝利。7日のACL城南一和戦は2-2で引き分けたが、今季公式戦2戦目で初勝利を飾った。

 城南戦と同じ先発メンバーで臨んだ名古屋に対し、清水は大卒ルーキーのMF河井陽介が4-3-3のインサイドハーフで先発デビューしたほか、GK林彰洋、右SB吉田豊、左SB李記帝の新戦力4人が先発。前半11分にはMFダニルソンのスルーパスに抜け出したMF金崎夢生に対し、GK林が勇気を持って飛び出し、必死に腕を伸ばしてボールに触れる。日本代表GK山本海人をベンチに追いやった元U-20日本代表GKがいきなり好プレーを見せた。

 清水は前半21分、吉田の右クロスをFW高木俊幸が頭で折り返し、ゴール前に走り込んだ河井にボールが渡るが、トラップが大きくなり、シュートを打ち切れない。同30分にもFW大前元紀のスルーパスにFWアレックスが抜け出すが、GK楢崎正剛がゴールを空けて飛び出し、ボールを抑えた。

 両GKが奮闘を見せる拮抗した展開の中、前半32分に試合が動く。名古屋はDF阿部翔平がゴール前にクロスを入れると、走り込んだ金崎に対し、一歩早くGK林が追いつくが、クリアボールが小さくなり、こぼれ球に阿部が反応。PA内でボールをコントロールしようとした阿部に対し、後方から吉田が押し倒したとして西村雄一主審は吉田のファウルを取り、名古屋にPKを与えた。

 これをケネディが落ち着いてゴール左に蹴り込み、名古屋が先制。ACL城南戦に続いてケネディが公式戦2試合連続でPKを決め、リードを奪った。反撃に出る清水は前半42分、高木のスルーパスからアレックスが右足で狙うが、GK楢崎が右手1本でビッグセーブ。同点ゴールを許さなかった。

 後半開始からMF小野伸二を投入した清水は攻勢を強める。しかし、名古屋を押し込みながらラストパスがわずかに合わず、1点が取れない。後半28分には高木に代えてFW白崎凌兵を投入。高卒ルーキーが開幕戦でJデビューを果たした。

 清水は後半33分、小野のスルーパスから吉田がPA内に飛び出し、相手DFと交錯しながら倒れるが、ファウルはなし。同44分、小野が右サイドに展開し、吉田がアーリークロスを送ると、ゴール前に飛び込んだ小野がヘディングで合わせたが、枠を捉え切れなかった。押し込みながら後半のシュートは3本。なかなかフィニッシュまで持ち込めず、開幕戦は零封負けに終わった。

 一方、名古屋の後半のシュート数もわずか1本。90分を通しても清水の9本に対し、5本と少なかったが、PKによる1点をきっちりと守り切った。楢崎は「自分たちのプレーを出したかったが、開幕戦ということで相手もモチベーションが高かった。なかなか(自分たちのよさを)出せなかったけど、勝つことが大事」と強調。「強い名古屋を見せ続けられるようにがんばりたい」。昨季、勝ち点1差で柏に譲ったJ1王者のタイトル。2年ぶりの王座奪回へ、名古屋がまずは開幕戦で勝ち点3をもぎ取った。

TOP