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阿部「勝ってステップアップしたかった」、浦和が2位と勝ち点1差に

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[5.19 J1第12節 浦和1-0清水 埼玉]

 無心で蹴り込んだ。浦和レッズは前半42分、MF柏木陽介の左CKにMF阿部勇樹が飛び込むと、ヘディングシュートはミートせず、目の前にこぼれる。「ヘディングしたボールが自分の腿に当たって、目の前に落ちた。とにかく相手より先に触りたかった」。右足を伸ばしてシュートしたボールはGKの手をかすめてゴールネットを揺らす。「シュートに勢いはなくて、きれいなゴールではなかったけど、ゴールはゴール。入ってよかった」と胸をなでおろした。

 阿部にとっては4月14日の神戸戦(2-0)以来、6試合ぶり今季2点目。チームのホームでの勝利も神戸戦以来、約1か月ぶりで、またしても阿部の決勝点が埼玉スタジアムに駆けつけたサポーターに歓喜をもたらした。

 対清水戦はリーグ戦に限ると、08年4月2日の勝利を最後に7試合連続で勝っていなかった(2分5敗)。埼玉スタジアムでは06年9月23日以来、6シーズンぶりの勝利。まして今季の清水は前節終了時点で2位に付けるなど好調な相手だった。

「相手のストロングポイントは分かっていた。練習でやってきたことができた」。後半9分に清水が退場者を出したとはいえ、シュート数でも12本対5本の完勝。「勝ってステップアップしていきたいと思っていた」という上位対決を制し、勝ち点は21に伸びた。順位は5位で変わらなかったが、2位に順位を上げた広島とは勝ち点1差。優勝戦線に食らいつく価値ある完封勝利となった。

(取材・文 西山紘平)

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