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福岡がルヴァン杯優勝!!悲願の初タイトル!! 浦和は西川PKセーブから猛反撃も一歩及ばず

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[11.4 ルヴァン杯決勝 福岡 2-1 浦和 国立]

 ルヴァンカップは4日、国立競技場で決勝戦を行い、アビスパ福岡浦和レッズを2-1で破った。福岡はクラブ史上初の国内3大タイトル制覇。MF紺野和也が前半に2アシストの大活躍を見せ、2点のリードを奪うと、後半には1点を返されながらも守り切り、歴史的快挙を成し遂げた。

 初優勝を狙う福岡と7年ぶり3度目の戴冠を狙う浦和による決勝戦。会場には61,683人の大観衆が詰めかけた中、福岡は3-4-2-1、浦和は4-2-3-1のシステムで臨んだ。[スタメン&布陣]

 試合は開始早々に福岡が先手を取った。相手ゴールキックをDF奈良竜樹がヘディングで競り勝ち、FW山岸祐也が収めると、前向きで受けたMF前寛之が右サイドに展開。紺野がDF荻原拓也を抜き去って右足でクロスを入れ、後ろから走り込んだ前がダイレクトで押し込んだ。

 今季J1リーグ戦全試合に出場している前はこれが今季の公式戦2ゴール目。ボランチが本職ながらこの日は前線シャドーで起用されていた中、大舞台で見事に結果を出した。

 その後は徐々に浦和が主導権を握り、前線に上がったDF酒井宏樹、1トップのFWホセ・カンテへのロングフィードで局面を打開。相手を押し込みながらボールを握る時間を作っていった。だが、福岡も5-4-1の守備ブロックで危険なエリアへの侵入を許さず、山岸への縦パスで攻撃を展開。山岸は前半24分、DFアレクサンダー・ショルツにイエローカードを出させた。

 それでも福岡が次のゴールも奪った。前半42分、MF井手口陽介のFKに反応したDF宮大樹のヘッドはGK西川周作のスーパーセーブに阻まれるも、その後もセットプレー攻勢を継続。同アディショナルタイム4分、セットプレーの二次攻撃で左に流れていた紺野のクロスから宮がダイレクトで押し込み、2-0でハーフタイムを迎えた。

 2点ビハインドの浦和は後半開始時、MF早川隼平とMF高橋利樹に代わってMF安居海渡とMF大久保智明を投入。対する福岡もMF森山公弥に代わってFW金森健志をシャドーに入れ、前をボランチに回した。

 そうして迎えた後半9分、またしても福岡がビッグチャンスを作った。自陣でボールを奪ったDFドウグラス・グローリが紺野とのワンツーから右サイドを攻め上がると、そのままエリア内に侵入。DFマリウス・ホイブラーテンに倒され、PKを獲得した。ところが、山岸のキックは西川がスーパーキャッチ。浦和の守護神が試合の流れをせき止めた。

 すると浦和はサポーターの熱量も増し、ここから猛攻を展開。後半16分、MF伊藤敦樹とMF小泉佳穂に代わってFWブライアン・リンセンとMF明本考浩を入れ、攻撃に迫力を加えると、同22分に酒井のロングフィードから明本が抜け出し、完璧なトラップから左足で突き刺して1点を返した。

 福岡は後半27分、足がつった紺野に代わってMF中村駿を投入。中村はボランチに入り、再び前がシャドーに回った。また同31分にはDF湯澤聖人に代わってDF小田逸稀が入った。浦和は同35分、左サイドの崩しからホセ・カンテが右足ミドルシュートを狙うも、これはGK永石拓海のパンチングに阻まれた。

 浦和は後半36分、岩尾に代わってタイ代表のMFエカニット・パンヤを投入。交代枠を使い切った。その後は浦和がロングボールを使いながら一方的に攻め込み、守る福岡を攻め立てるという構図。安居のロングスローも駆使し、なんとかこじ開けにかかった。

 だが、福岡は宮と山岸に代わってDF田代雅也とFWウェリントンを入れ、シンプルな逃げ切り態勢に舵を切ると、浦和はカンテのシュートが右ポストに阻まれるなど決定打を欠き、アディショナルタイム8分を経てそのままタイムアップ。福岡がルヴァン杯初制覇を果たし、クラブ史上初のタイトルを獲得した。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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