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[全中]「応援含めてみなさんに感謝」全国8強の目標達成も涙、涙…さぬき南中は最終盤の決勝被弾で逆転負け

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さぬき南中はベスト8で敗退となった

[8.22 全中準々決勝 大分中3-2さぬき南中 県総合運動公園第2サッカー場]

 目標に掲げていたベスト8は達成した。それでも試合後にベンチに下がった選手たち全員が両手で顔を覆う。主将FW安西来起(3年)らは声をかけるのが難しいほどの号泣だった。

 序盤から大分中に攻め込まれる場面が多数あったが、少ないチャンスを確実にものにしたのがさぬき市立さぬき南中(香川)だった。前半9分に安西のヘディングからFW關銀士(3年)が右隅に流し込んで先制。同点とされて迎えた同アディショナルタイム1分には、關からのパスを受けた安西が左足で決めきって、前半を1点リードで折り返すことに成功した。

 しかし後半に入ってすぐに大分中に同点に追いつかれると、アディショナルタイム4分にMF後藤暖翔(3年)に逆転弾を献上。夏田英司監督も「個人個人の身体能力は違いましたし、僕らは11人で協力してやろうとしたんですけど、ずっとジャブを打たれ続けたところが、最後の失点に繋がったのかなと思います」と悔しさを噛みしめた。

 四国予選を1位で通過し、地元の期待を背負って戦った今大会は、終日の大声援に支えられた。在校生に応募がかけられ、毎試合約70人ほどの生徒が応援に駆けつけていた。この日も女子バレー部や女子卓球部、吹奏楽部の部員が最後まで声を枯らす印象的な姿があった。

 6月にU-15日本代表に選ばれたエースストライカーの安西はもちろん、女子選手の2人がレギュラーを務めることでも話題をさらったように、今大会を象徴するチームであったことに間違いはない。

 夏田監督も「有言実行じゃないですけど、目標というのは絶対に達成しないといけないもの。それを達成できたのはこの子たちの力だったと思います」と目標に掲げた全国ベスト8を達成したイレブンを称えると、「ここに連れてきてくれたことは感謝。応援含めてみなさんには感謝しかない。率直にありがたいしかないです」と感慨深げだった。

(取材・文 児玉幸洋)
●第54回全国中学校サッカー大会特集ページ
児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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