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[MOM4456]広島県MF小林志紋(広島ユース、1年)_憧れはトップチームのFW。「点取るのが自分の武器」のMFが国体準々決勝で2発!

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後半9分、広島県MF小林志紋(広島ユース、1年)が右足コントロールショットを決め、この日2得点目のゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.14 国体少年男子準々決勝 広島県 3-2 京都府 吹上浜海浜公園運動広場]

「サンフレで言ったら、満田選手がなりたい選手です。アグレッシブさとか、攻撃だけじゃなくて守備でもちゃんと貢献するし、決めるところ決めるし、頑張れる選手なのでああいう選手になりたい」

 広島県MF小林志紋(広島ユース、1年)は目標の選手として、トップチームのFW満田誠(22年日本代表)の名を挙げる。そのMFが苦しい戦いで2得点の活躍。チームの準決勝進出に大きく貢献した。

 2得点はいずれもファインゴールだった。まずは前半アディショナルタイム、FW上岡士恩(瀬戸内高、2年)の動きに合わせる形でDF背後へ抜け出す。そして、切り返しから右足シュートをゴール右へ突き刺した。

「前半から結構ハイボールが多くて、(上岡の)近くでサポートして係れと言われていたので、それを信じて係わった結果、良いパスを出してくれたので良かったです」と小林。この日、広島県は思うようにボールを繋ぐことができずに守備の時やロングボールが増えていたが、前半ラストプレーの小林のゴールがチームを元気づけた。

 さらに後半9分、小林はDFのクリアを左中間で拾うと、右足で巻いた形のコントロールショット。鮮やかな一撃をファーサイドのゴールネットに沈めた。その小林は「あの角度は結構得意で、練習でも意識してやっていた。結構足元入ったんですけれども、冷静に。あまりゴールを見れていなかったんですけれども、感覚で上手くゴールへ流し込めたと思います」。甲田大二監督(広島工高)が「(精神的な部分はまだまだのところがあるが、)元々攻撃は大好き。本番に強い」と評したMFは、大一番で持ち味の得点力を発揮して見せた。

 トップ下の位置でプレーする小林は、味方SHやSBがボールを持った際のポジショニングを意識し、味方と連動した動きからシュートやスルーパスを狙う。ゴールは特にこだわっている部分だ。「大事なところで決める選手とか、自分の点でチームを勝たせる選手が自分の目指す選手です。(今日の2得点は)今までの試合の積み重ねが出たかなと思います」と語った。

 広島ユースではプレミアリーグWESTの4試合に出場。「全然強度とかスピード感も違う」という経験も今回の国体に活かしている。08年早生まれの小林はこの日、視察に訪れているU-15日本代表の平田礼次監督の前で躍動。今大会の活躍をきっかけに個人昇格を果たすか。「国体って大事だと言われているので、もっと良い順位とか注目される存在になれるように意識していきたい。(大阪府との準決勝も)必ず自分のゴールでチームを勝たせられるように頑張ります」。満田のように攻守でチームを助け、持ち味のゴールを再び決める。そして、広島県を決勝へ導く。
 
(取材・文 吉田太郎)
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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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