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[国体少年男子]京都府は0-2から追いつくも、わずかな差で敗退。MF小鷹天は京都U-18へ戻り、「自分が主力としてやるんだという気持ちを見せたい」

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京都府は劣勢で前向きな動きを見せたMF小鷹天(京都U-18、1年)が追撃ゴール。国体で学んだことを自チームで活かす

[10.14 国体少年男子準々決勝 広島県 3-2 京都府 吹上浜海浜公園運動広場]

「サッカー人生はこれで終わりではないですし、この経験を次に繋げていって欲しいという思いしか無いので。本当にこのチームで最終日まで戦いたかったというのが正直な気持ちなんですけれども、結果は結果なので、受け止めて次に進んでいくしか無いなと思います」。京都府の斉藤大介監督(京都U-18)は無念さを滲ませながら、選手への思い、今後期待することについて語った。

 後半9分まで2点を先取されながらも、交代出場の左SH田村龍大朗(東山高、1年)と左SB 関谷巧(京都U-18、1年)のコンビで左サイドを崩し、「(0-2で)ここで自分がやってやろうという気持ちを全面に出して、そういう結果が出たなと思います。僕は結構運動量に自信があって、どんどん相手の裏を狙ったり、そのこぼれを回収するというのが自分の目標としてやっている」という右SH小鷹天(京都U-18、1年)が、ゴール方向へのスプリントから1点を返した。

 さらにMF昌山勇(京都U-18、1年)がグラウンダーの左足ミドルを決めて同点。斉藤監督は「昨日は途中から出た選手が点を取ってくれて、きょうも勢いをもたらしてくれたのは途中から出た選手やったし、それぞれで役割は違うんですけれども、スタートの選手、途中から出る選手、凄く良い形で繋いで行けたとは思います」と振り返る。
 
 だが後半30分、広島県がFKでクイックのリスタート。対応が遅れた京都府は簡単にCKを与えてしまった。ポジション取りが遅れ、直後のCKでも相手に隙を突かれてしまう。このCKを決められて2-3で敗戦。指揮官は「その状況を与えてしまったのはウチだったと思います」と残念がった。

 前半終了間際の失点もわずかな隙を突かれたモノ。勝ち越すチャンスで決め切れなかったことを含め、細部の差で白星を逃す結果となった。斉藤監督は「結果を出せなかったことについては、全てオレの責任」とし、選手たちには勝負の際の話などを伝えたという。

 選手たちは新たな目標へ向けてスタートする。スピードと運動量を武器に奮闘した小鷹は、「自分、チームではベンチには一応いさせてもらっていて、今回は主力としてやれるように、まずは同年代で自分が一番になってやるという気持ちを出してやれた大会だったと思います。今大会を経て、色々戦う姿勢とか結構試合に出るなと思ったので、これからもっと練習から声を出して、自分が主力としてやるんだという気持ちを見せたい。それが試合とか結果にも繋がっていくと思います」と意気込んだ。

 そして、「カンテみたいに守備も攻撃も全部自分が係わって、さらにもらって、出して、またもらうような。まだ1年生というのではなくて、チームでも練習を頑張って、Aチームの主力として出て、2年生ではプロ契約を勝ち取って、3年では誰からもすごい選手、信頼される選手になりたい」と目標を掲げた。

 MF尹星俊(京都U-18、1年)やMF立川遼翔(京都U-18、2年)を中心に、今大会上位の力を示した京都府だが、悔しい敗戦。指揮官から「この経験は絶対に無駄ではないですし、この経験をバネに一歩一歩成長して行って欲しい」とエールを送られた選手たちが国体の活動をきっかけとし、努力を重ねてより上のステージで羽ばたく。

(取材・文 吉田太郎)
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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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