beacon

ブラインドサッカー国際大会「Santen ブラサカグランプリ 2021」開幕! 日本はフランスを撃破、31日のタイ戦へ

このエントリーをはてなブックマークに追加

川村怜(左2)のゴールで、日本が白星発進

 ブラインドサッカー国際大会「Santen IBSA ブラインドサッカー ワールドグランプリ 2021 in 品川(以下、Santen ブラサカグランプリ 2021)」が30日に東京都・品川で開幕した。ブラインドサッカー日本代表は初戦でフランス代表と対戦し、1ー0で勝利。白星発進となった。

 出場国は日本(世界ランク12位)、アルゼンチン(1位)、スペイン(3位)、タイ(13位)、フランス(14位)の5か国。総当たり戦のグループリーグで上位2チームが決勝に進むことができる。日本は初戦でフランスと対戦した。

 日本の先発メンバーは、ゴールキーパーが佐藤大介、フィールドプレーヤーの4人は佐々木ロベルト泉田中章仁川村怜黒田智成が起用された。試合は開始1分経たずに動く。川村が左サイドでボールを持つと、得意のドリブルでカットインしながら相手2選手をかわす。ゴールが見えたらすかさず右足を一閃。ゴール右隅にシュートを突き刺した。

 その後はフランスにもチャンスを作られるが、日本がコンビネーションを駆使しながら守備に奔走。隙を突いては再び川村が得意の角度から追加点を狙う。相手エースのフレデリックの攻撃も防ぎながら、前半は1ー0のリードで折り返した。

 後半も川村のドリブルシュートでゴールを狙いつつ、相手の攻撃は田中や佐々木の献身的な守備で阻む。後半7分には相手2選手の股下を通すドリブルで突破。ゴール前からシュートを放つが、惜しくも枠外に外れた。同12分には黒田がノーマークでゴールに迫るも、GKとの1対1はゴール枠外に逸れた。

 日本はリードを保ちながら、残り時間1分となる。しかし、そこでフレデリックの突破を許し、ゴール前でファウル。相手にPKを献上してしまう。だが、GK佐藤がハキムのシュートを正面でキャッチ。冷静にピンチをしのぐと、その後はタイムアップまで時間を稼ぎ切り、1ー0で終了。初戦を白星で飾ってみせた。

 高田敏志監督は試合後、インタビューで試合を振り返る。国際試合は一年半ぶり。特に、欧州のチームとの対戦は2年以上空いているということで、相手の体格など慣れるまでに時間がかかったという。「行けたと思ったら足が出てくるとか、ボールを離すタイミングが合わない。今日は最後までそういうところで苦しんだと思います」と語った。

「とにかく想定外のことが起きるだろうっていう前提で、どう進めるか」と慎重に入った試合だったが、序盤の先制で試合を有利に運ぶことができた。

 指揮官は守備面で田中を称賛する。「フィクソ(ボランチ)に田中を固定したんですけど、彼のコーチングは非常に素晴らしかった」。中盤の底で攻守に動き続け、「ボールをサイドに寄せる。攻撃にいっていてバラバラになった選手を集合させる。GKと田中のマネージメントが非常にうまくいったと思っていて。そこで守備のところはわりと計算が立った」とその安定感を高く評価した。一方、攻撃面では「攻撃の距離間、ボールと自分と相手の関係をもう少し判断を早くやれるようになれば、明日以降もっとスムーズにできるかなと思います」と今後に期待を寄せている。

 初戦で白星発進となった日本は、明日31日にタイと対戦。高田監督は「僕らは決勝に行くことを目標にしているので、泥臭くても勝ち点3を取れたっていうのはよかった」と喜びを口にしつつ、次戦に気を引き締める。タイは、日本とフランスの対戦前に、第1試合で世界ランク3位のスペインを3ー2で撃破。高田監督は「7番(パンヤウ)と9番(キッティコーン)が活躍していましたけど、あの2人をどう抑えるか。2人の破壊力に対して、グループでしっかり守って、攻撃のところで必ずチャンスがある。そこをどう崩すか準備しているので、楽しみにしていてください」と目を光らせている。

●ブラサカ/障がい者サッカー特集ページ
●日本障がい者サッカー連盟(JIFF)のページはこちら

TOP