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近大附はプレミア勢苦しめるもPK戦で惜敗。MF橋本健丸主将は選手権で必ず「大阪一位になって...」

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近大附高は厚い選手層も強みに、履正社高を苦しめた

[6.11 インターハイ大阪府予選準決勝 近大附高 0-0(PK3-5)履正社高]

 プレミアリーグ勢の履正社高を大いに苦しめた。だが、13年以来となる全国切符を勝ち取ることはできなかった。

 近大附高は球際、空中戦の強さを特長とするMF橋本健丸主将(3年)やDF鳥屋凛太郎(3年)、DF北嶋元勝(3年)、DF吉川啓介(3年)の3バックを中心に粘り強い戦い。相手にボールを保持される時間が続いたが、簡単には間を空けず、局面で強度の高いディフェンスを見せるなど決定打を打たせない。履正社の注目MF名願斗哉(3年)にも決定的な仕事をさせなかった。

 山田稔監督も「(選手たちも)自信になったと思います」と評する戦い。また前線のFW椿原詩温(3年)が推進力を示すなど、プリンスリーグ関西2部の自分たちよりも2カテゴリー上の相手に渡り合った。

 6回戦で足首を負傷した橋本が万全ではなく、それを考慮しながらの交代策。それでも、DF松本悠聖(3年)やDF前田義春(2年)といった交代出場組がプラスアルファをもたらすなど選手層の厚さも活かして戦い、延長戦では相手以上にゴール前のシーンを増やしていた。

 昨年は準決勝で阪南大高に1-2で惜敗。橋本は「去年も同じ準決勝で負けているので、今年の近附は違うぞと見せたかった」という。その思いも込めて90分間を戦いぬいたが、PK戦で惜敗。チームからの厚い信頼を受けて強行出場した主将は、「きょう絶対に勝ちたかった。悔しいです」と唇を噛んだ。

 チームは選手権出場、そしてプリンスリーグ関西1府昇格へ向けて新たなスタートを切る。山田監督は「プリンスが上位走っているので何とか1部に上げて、選手権へ向けては攻撃力、強いプレッシャーの中でも点数の取れるようにしていきたい」と語り、橋本は「今年のチームは攻撃が好きな選手が多い。攻守のバランスを磨いていければもっと面白いチームになるんじゃないか。(選手権は)必ず大阪一位になって全国制覇が目標なので、全国制覇を目指していきたい」。この日の自信と悔しさを糧に日常を過ごし、必ず目標を達成する。

(取材・文 吉田太郎)
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