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城西国際大、千葉大戦後の小山監督、選手コメント

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[9.22 平成25年度千葉県大学サッカーリーグ1部秋期リーグ第3節 千葉大2-3城西国際大 城西国際大G]

 本格強化2年目の城西国際大は22日、ホームグラウンドのPRINCE TAKAMADO MEMORIAL SPORTS PARK(高円宮殿下記念スポーツパーク)で開催された平成25年度千葉県大学サッカーリーグ 1部秋期リーグ第3節で千葉大と対戦し、FW加藤潤也(1年=米子北高)の決勝ゴールによって3-2で競り勝った。

小山哲司監督
―チームにとってはリスタートの試合。相手に切り替えの速さで完全に上回られたシーンもあった。もっと前半から気迫を全面に出すのかと
「もちろん、選手たちもわかってはいるけれど、できない。上がったり、下がったりチームに波がある中でここまで来ているけれど、今は底に近い状態。夏の最初の頃が一番良かったかもしれない。夏にトレーニングをし過ぎたかな。今はつくしが土から頭を出す前のところにいる」

―いいプレーも出ており、その頻度を上げないといけない。逆に攻め急いだ部分も
「ゲームの運び方ですね。ミーティングで言ったのですが(大量得点を取ることは難しく)、絶対に2-0とか、1-0とかのゲームにしかならない。攻撃ばかりのサッカーをやったら絶対にカウンターを食らうから、バランスを取りながらやった方がいいと」

―高いレベルでサッカーをするんだ、圧倒して勝ちたいんだという気持ちの現れでもあると思うが
「そうはいかない。サッカーはそんなに甘くないとずっと言っている。(千葉県2部で圧倒的な力の差を見せつけた)去年のことは忘れてくれと。あんなことはもうない。きょうのハーフタイムにも『バランスを崩すな』『ボランチがバランスを取ってコンパクトにしろ』と指示をした。蹴られたら仕方がない。ただ『ボールを取られた時に取られたところへ行かないから、蹴られるんだぞ』と。取られ方が悪いから、相手が前を向いて出てきていた」

―明海大戦からメンバーを大きく入れ替えた。試合後は1年生ボランチの小栗に直接アドバイスをしていたが
「彼のいいところは運動量。あといつも言っているのはワンタッチで持ち出せと。スペースがあったら、行けと言っているけど、判断が遅いから開いているところに付けられずに後ろになってしまう。ボールをもらう前に周りを見ておくこと、そしてキツくても前にボールを運ぶこと、ワンタッチでも前に行けと。周りを見ることとシンプルに前に運べるなら運びなさいと指示をした」

―チームの良さはポゼッションよりもダイナミックなスタイルのサッカー。米澤や香川が入ったことでその部分が出ていた
「私はそこを求めているけど、1年生にもいい選手がいるし、2年の井之元たちにも期待している」

●GK松永安彦(2年=大津高)
―リーグ戦初出場。自分のプレーを振り返ってみて
「前半はいつもと雰囲気が違って緊張してしまって、1失点目とか悪い流れをつくってしまったのは課題ですね」

―でも1-1の後にビッグセーブがあって直後にチームも勝ち越した。悪い流れを断ち切る1本だった
「あれで大分乗ることができました。DFの重行とか足が速いので戻ってきて身体をぶつけられると思っていた。そして、こぼれを取ろうと思っていましたが、相手も思っていた以上に速くて打たれてしまった。でもあれで気持ちが楽になった」

―チームは攻め急いでいた感がしたが、GKから見た印象は
「明海戦に負けて自分も含めて選手が代わって、今まで違うリーグでやってきた選手が入ってきたので、システムとか慣れていなくて、ぎこちないゲームだったかなと思います」

―松永選手にとっては、ここでやり続けることが次の目標になる
「このリーグ戦も残り少ないし、自力での優勝も厳しい状況になってきているので、一戦一戦戦うことが大事なんですけど、自分の中では来年も出られるポジションまで行けたらなと思っています」

―そのためには何が必要
「まずはトップチームの試合の雰囲気にしっかり馴染むこと。きょうはキックにしても、何にしても平常心で十分に出せなかったので、まずは平常心で臨むことを課題にして、次の国際武道大戦に出られるようにやっていきたいと思います」

―1つのポジションを争うGKは特に出場することが難しい
「高校3年の時はずっとトップチームで出ていたので、逆にBチームというのはあまり経験もしたことがないですし、初めてこういう環境でBチームというのを経験して気持ちが折れそうになった時もあります。でも、ここ(トップチーム)に出るということで来ている。目標だけは見失わないようにずっと練習してきたので今回は出られて嬉しいです」

●FW香川滉太(2年=瀬戸内高)
―3-2で勝った感想を
「明海に負けて、もう自力優勝はなくなりましたけど、目の前の試合に勝たなければ意味が無いので、どんな形であっても勝てたのは良かったと思います」

―先発が数人入れ替わったうちのひとりだったが?
「前期出られていなかったので、どうしてもスタートで出たいという思いがあった。メンバーになかなか入ることができていなかったので、練習からメンバーに入れるようにがむしゃらにやってきた。スタートで出られたのでチームのためにできることをしてやろうと思っていました」

―ゴールという仕事もして起点にもなっていたが自身の評価は
「今回は1トップ気味で加藤潤也がセカンドトップのようにやっていた。トップ下の潤也を活かすためのキープとつなぎの部分でなかなか上手くいかなかった。自分が裏へ抜けたりして、もっと動けるかなと思いました」

―明海大戦に負けた後、チームの雰囲気をどう感じていた
「ビルドアップやボールのつなぎの部分でどうしても上手く行かない部分とかあった。もっと速く攻めたり、シンプルにやった方がチーム的にもサイドに速い選手や強い選手がいる。ボランチからつないでという部分が上手くいかない時はもっとシンプルにサイドにつけてやった方がいいかなと思っていました」

―香川クンもそのほうが活きる
「自分も高校の時から蹴って、走るサッカーばかりやっていた。高体連の選手が多いので蹴って走るというのは試合の展開の中であってもいいかなと思います」

―カウンターからピンチになる場面が多かった。ゴールを狙い過ぎたようにも映ったが
「攻めた中でカウンターへの備えがなかなかできていなかった。一発で裏とか、相手の10番にトラップされて前を向かれたり、相手のキーマンをしっかり潰せていなかったというのはあります」

―前線からの守備がハマらなかったりした原因は?
「前からかけた方がいいのか、後ろからの声もあまりなくて自分と(加藤)潤也がどこから行っていいのか分からなかった。CBへ行くのか、SBに当てさせてSBで取るのかはっきりしていなかったので、そこでSBのところへ行けていなくて、CBのところにも行けなくて曖昧になってしまって前に蹴られることが多くなったと思います」

―チームが成長するための壁にあたっている印象。今は我慢が必要な時期?
「練習ではみんな失敗を恐れずに思い切ってプレーしていますけど、公式戦になるとやっぱり『負けられない』といった思いがあって、前に出すべきところを横だったり、後ろだったり消極的になったりしている。もっと伸び伸びやってミスしたらカバーしてというように、思い切ってやったほうがいいと思います」

―今後へ向けて
「メンバーに入って、その中でスタートで出て、90分間フルに走れて、自分が点を取ることも凄く大事ですけど、周りも活かしてチームに必要不可欠な選手になりたいです」

●FW竹本佳(1年=関東一高)
―きょうの試合の感想を教えてください
「交代で入る時は2-2だったので、1点取ってやろうという気持ちで入りましたが、取れなかったのでちょっと悔しいです」

―背後を突いたり、ボールを上手く引き出していたと思うが
「自分の特長はそれだと思っています。特長を活かしてゴールに絡めたらなと思います。点が欲しかったです」

―外から見ていてチームの状況はどう見えた
「シュートが少なかったと思いますし、ディフェンスの人はディフェンスだけ、攻撃の人は攻撃だけという感じだったので得点もできなかったし、失点もしてしまったように思ったので、自分は攻守に絡んで行こうかなと思っていました」

―この間の反省点もあったと思う。自分の中ではどう感じていた?
「この間、自分は全くゴール前まで行けなかったので、今回はゴール前までは確実に行って、ゴールに絡むようにしようとテーマを決めて入りました」

―それは実際に指摘された?
「実際に指摘はされませんでしたが、スタメンから外れた理由はそれかなと自分で思って、次に活かそうとは思っていました」

―この一週間のチーム状況はあまりよくなかった?
「いえ。そんな感じはしなかったですけど、前半を見る限り調子はよくないのかなと思っていました」

―明海大戦で負けて、みんなショックを受けていた
「ショックは受けていたと思います。でも今はキャプテンを中心にやっていると思うので、もっと高めていければ、もっと上に行けると思います」

―竹本選手自身、城西国際大を進路として選んだ理由は
「ゲキサカで大学のことを知って、スタッフも凄く有名な人なのでここなら高めてやっていけるかな、自分の夢を叶えることができるかなと思いました。高校の時はつくれていなかった個人での自主練をする時間をつくることができている」

―千葉の1部から上を目指すのはモチベーションも大変だと思うが
「高校の時も全国に出ていなくて、下克上というか、下から上に行くというのをやりたいと思っている。自分が上げてプロに行きたい」

―今後のシーズンの目標を
「スタメンに定着して、ゴールに絡めるように。仲間も点を決められるようにゴールに絡んでいきたいと思います」

●FW米澤康太(2年=都城工高)
―チームの状況
「先々週の負けから気持ちの切り替えはみんなできていると思っていましたが、引きずっている部分もあったかなと感じています」

―力を見せつけてやろうという思いがあった?
「きょうは点を取るのが早すぎて、みんなもっと取れるだろうっていう気持ちから、気を抜いて、失点という形だったので、もっと気を引き締めないといけないなと思いました」

―前回の試合はボールが動く中で縦の怖さがあまりないように映ったが
「前の人間がゴールへ向かう意識がないと相手も怖くないと思うし、自分とか香川滉太が動くことで相手も引いてきたりするので、きょうはどんどん狙っていこうと思いました」

―城西の良さはサイドでの崩しやそういったダイナミックな攻撃
「サイドから起点をつくったら得点を取る機会も増えてくる。この前の試合はみんな全く行けていなかった。それに比べたらきょうはまだサイドから行けて得点につながるプレーもあったし良かったと思います」

―この間の敗戦について、自分たちはどう捉えていますか
「負けたことはしょうがない。あとは全部勝って(他の)相手に頑張って欲しいと思っています」

―チームとしても順調にきている中で壁にぶつかっている状況
「自分たち2年生は今回、関東リーグに上がれないと関東1部でプレーすることはないから、っていう意識はみんなある。みんな勝とうという意識はあるので、チーム一丸となって頑張ろうと思います」

―結果が出たことは良かった。試合内容については
「まだまだです。失点の仕方も悪い。攻撃しているサイドはいいですけど逆サイドのカバーの意識が悪かった。もうちょっとCBとかバックラインが声をかけていけば、その点は改善していけると思うので、声をかけてほしいと思います。まだ勝負への意識が弱いのかなと思います」

―昨年に比べると、相手のレベルも上がっている
「去年に比べたら高くなっているし、相手も引いてきたりするので、そこで崩せるような能力をつけていかないとこれから先、またキツくなってくる。練習で頑張って、試合で出せるようにしていくしかないと思います」

―それはチーム、個々の部分?
「個々の部分はできていると思います。ただ、コンビネーションなどはまだ少なかったので、増やしていきたいと思います」

―今後のシーズンへ向けて
「自分としては得点は取れているので、今後も1試合最低1点は取って行きたい。あとはチームの為にどれだけ走れるかということが重要になってくるので、ディフェンスでも攻撃でも走ってチームが勝てるようにやっていきたい」

(取材・文 吉田太郎)

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