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[関西1部]大阪体育大が首位浮上も指揮官「周りコケて1位になりましたじゃ、物足りない」

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[11.9 関西学生リーグ1部後期第8節 大阪体育大1-0関西大 金鳥スタ]

 9日、第91回関西学生サッカーリーグ1部後期第8節の大阪体育大対関西大戦が、キンチョウスタジアム(大阪)で行われた。2位・大体大は試合終了間際にFW澤上竜二(2年=飛龍高)が決勝ゴールをあげ、1-0で勝利。首位に浮上すると共に、12月の全日本大学選手権出場を決めた。

 エースの一発がチームを勝利へ導いた。後半41分、右CKから澤上が右足一閃。今季、関西選手権決勝、天皇杯予選決勝で敗れるなど負け越している関大を下し、10年ぶりのインカレ出場を決めた。夏の総理大臣杯全日本大学トーナメントには5年連続で出場し、11年には優勝もしているが、冬の全国からは遠ざかっていた大体大。今年の目標である「インカレ制覇」を果たすための切符を獲得した。

 勝てばインカレ出場が決まる状況の中で迎えた試合は、序盤からなかなかチャンスをものに出来なかった。前半14分、ゴール前でMF山口幸太(3年=四日市中央工高)からMF山田貴文(3年=日章学園高)に繋ぎ、左サイドに走り込んだFW伊佐耕平(4年=神戸科学技術高)が鋭いシュートを放つも、わずかにゴール上へ。19分には澤上が強烈なFKを放つもバーに直撃。前半は互いにシュート数も少なく、大きな動きなく0-0で終える。

 後半、攻めあぐねていた関大がパス回しから徐々に決定機を作り出すが、大体大は何とかしのぎ、ゴールを割らせなかった。しかし、伊佐、澤上に上手くボールが入らず、なかなかスコアが動かない。ついに試合が動いたのは後半41分。ゴール前でMF井上航(4年=日章学園高)の右CKを受けたのは澤上。ワントラップから豪快に振り抜いた右足がゴールネットを揺らし、大体大に歓喜をもたらした。その1点を守り切り、1-0で試合終了。前節まで5位でインカレ出場へ負けられない状況にあった関大は粘りを見せたが、大体大が1点差で振り切った。

 大体大にとっては嬉しい勝利となったが、坂本監督は「相手も4位以内へ必死になって来るし、展開とか考える試合じゃないと思ってはいた。でも勝負にこだわったにしても、お粗末だった」と試合内容に苦言を呈した。阪南大が敗れたことにより首位に返り咲いたが「やっぱりね、周りコケて1位になりましたじゃ物足りない。残り3つ、自分たちが勝ち抜いていかないと」と結果にも納得はいっていない。「インカレでどれだけ上を狙えるか。リーグ戦も強化のためのリーグ戦ですから。全国で戦うためのね」。大体大が見据えるのは既に全国の舞台。頂点に立つ為に、残り3節でチームの強化を図る。

(取材・文 北野裕子)
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