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[デンチャレ]東北選抜「キャプテンつばさ」FW佐々木翔がハットトリック、“ライバル”斉藤光毅を「いつか越せるように」

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PKで先制点を決めたFW佐々木翔

[2.21 デンチャレプレーオフ 東北選抜3-1四国選抜 J-GREEN堺]

 東北選抜はゲームキャプテンを務めたFW佐々木翔(仙台大3年=横浜FCユース)のハットトリックによって白星発進を決めた。

 放ったシュートは6本。その半分でゴールネットを揺らした。ただ「4点5点と取らないといけない試合だったと思うので、評価としてはあまり納得いっていないです」。チームを引っ張るエースストライカーとしての自覚が、その表情を表情を曇らせた。

 名前は翔と書いて「つばさ」と読ませる。「キャプテン翼に由来。でも他の人とは違う『つばさ』になってほしいという意味を込めて、絶対に読まれない漢字を当てたそうです」。両親の期待に応えるように、幼少期からサッカーだけに打ち込んできた。

 常に先を行く存在がいる。横浜FCの下部組織に入団した小学生の時から、同期にFW斉藤光毅(スパルタ・ロッテルダム)がいた。2トップを組むなど、チームの中心として切磋琢磨してきた「自分はライバルだと思っています。彼は常に自分の先を行っている。いつか越せるように頑張りたいです」。

 仙台にはサッカーに集中できる環境を求めてやってきた。そこでも仲間と切磋琢磨する中で実力を高めてきたが、同学年のMF得能草生(仙台大3年=青森山田高)が2月18日の開幕戦でJリーグデビュー。またも同期に先を行かれた。

「草生のデビュー戦もダゾーンでみていたけど、いつも通りにプレーしていて凄いなと思いつつ、悔しさも芽生えてきて、自分もよりプロになりたいという思いを強くさせてくれた。SNSをみれば、光毅の活躍も目に入る。だからこそ悔しい。どうしても追いつきたいし追い越したい」。反骨心を原動力に、プロのスタートラインを手繰り寄せるつもりだ。

 課題は決定力と自覚する。昨年は前半戦を怪我に苦しめられたこともあったが、リーグでの得点は5。当然納得いくものではなく、プロ入りのためには大きなアピールをしないといけないことも分かっている。

「FWをやっている以上、出場時間が限られた中でも点を取れる選手になりたい。この大会に出ている選手の中でも一番点を取りたいので、得点にはこだわってやっていきたいです」

 今大会の目標は「全試合ゴール」。本大会に導くとともに、それを継続出来れば、その先には明るい未来が広がっているはずだ。

(取材・文 児玉幸洋)
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