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[デンチャレ]「PKになった瞬間に勝てると」東北選抜GK折口輝樹が自信満々のPKストップ、本戦に導く

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[2.25 プレーオフ決勝 九州選抜1-1(PK3-5)東北選抜 J-GREEN堺]

 PK戦のヒーローはやはりGKになった。東北選抜のGK折口輝樹(富士大3年=C大阪U-18)は一人目から止めることは出来なかったが、コースを当て続ける。そして迎えた九州選抜4人目で蹴ったFW中山桂吾(福岡大1年=高川学園高)のシュートを左に飛んでストップ。流れを完全に引き寄せた。

 自信満々にPK戦に臨んでいた。「小中とPK戦をやった時は負けた記憶がない。PK戦はキッカーの軸足を基準にしてみているんですけど、動体視力がいいので、ボールが飛んでからでも間に合う。PKになった瞬間に勝てると思いました」。背番号1は充実の汗を拭った。

 高校時代の3年間を過ごした大阪での試合ということでも、燃えていたはずだ。中学校まで愛知県で育った折口だが、高校からC大阪U-18に入団。高校3年生の時は、J3で1試合の出場も経験した。それでも1学年上にはGK林祥太郎(東京国際大→岐阜)、1学年下にはGK上林豪(明治大)と世代別代表クラスのGKがいたことで、なかなか出場機会を得ることが出来なかった。

 そのために大学は試合に出場できる環境があることを何よりも優先。関東の大学への進学も模索したが、1年生から出場できる可能性の高い東北リーグの富士大に進学することを決めたという。狙い通りに入学間もないころから試合出場のチャンスを掴むと、デンソーカップチャレンジにも1年生のころから東北選抜の一員として出場するチャンスも掴んできた。

 これまで自分のミスで負けたり、出場した試合で大逆転負けを喫するなど、苦い思い出続きだったデンチャレだが、出場できる最後の大会でいい思い出に変えてみせた。あとはこの勢いを継続させ、本大会で更なる活躍をすることだ。

「力はついていると思うし、それに応じた努力もしてきた。自分はシュートストップが得意なので、そこはGKとして1番大事だと思うので。そこを一番見て欲しいと思います」。目標はもちろんJリーガーになること。より多くのスカウトが集結することになる本大会で、自らの選択、そして努力が間違いでなかったことを証明する。

(取材・文 児玉幸洋)
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