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アウェー日韓戦に2年連続フル出場…悔しさを知る男・岡哲平がMVPを受賞「全員で勝てたことがMVPよりも嬉しい」

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[9.24 大学日韓定期戦 韓国1-2日本 安養総合運動場]

 2年越しの想いを晴らしたご褒美だ。ただ一人、2年連続で敵地での日韓定期戦のピッチに立ち続けたDF岡哲平(明治大4年=FC東京U-18/FC東京内定)に最優秀選手賞である松本健一賞が与えられた。

 MVP受賞は小学校4年生の時に出場した東スタ杯という大会で受賞して以来だという。「正直自分じゃないと思っていたので、びっくりした」という岡だが、「素直に嬉しいです」と満面の笑みを浮かべた。

 しかし「全員で勝てたことがMVPよりも嬉しい」とも話す。

 日韓大学サッカー定期戦は、コロナ禍で中止となった2大会分を補う形で、昨年と今年はホーム&アウェーの年2試合を開催。昨年も安養で試合を行ったが、日本は延長戦の末に2-3で敗戦。岡はその試合にもフル出場していた。

「自分は相手の戦い方を知っていたし、審判に抗議している間に相手がすぐに始めていたり、どんどんアウェーの笛が増えるのも分かっていた。去年悔しい思いをしていたので、次の年に全員で勝てたことがMVPよりも嬉しいです」

 そして22回目にしてお互いにとってのアウェー戦初勝利。現在日本代表でプレーする三笘薫や旗手怜央らが出場した年でさえ勝てなかった歴史を変えられたことが何よりもうれしい。

「このチームを立ち上げたときから、このチームで歴史を変えようと思っていた。初日からいい取り組みができたと思いますし、コミュニケーションを取ることができた。即席でしたけど、試合の中でもお互いのいいプレーを引き出せたかなと思います」

 試合中にみせた4バックから3バックへの対応。終盤の劇的な決勝点に繋がるリズムを生み出した岡らのみせた柔軟性が、歴史的勝利の一端を担っていたことは確かだった。

(取材・文 児玉幸洋)
児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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