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コンディション不良から脱却!全日本の10番MF山内日向汰が信頼に応える強烈先制劇

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[9.24 大学日韓定期戦 韓国1-2日本 安養総合運動場]

 背番号10がいきなり期待に応えた。後半開始から途中投入されたMF山内日向汰(桐蔭横浜大4年=川崎F U-18/川崎F内定)が後半4分、DF濃野公人(関西学院大4年=大津高/鹿島内定)のパスで前を向くと、ドリブルでゴール前まで侵入。エリア手前から豪快に右足を振り抜いて、ゴールネットに突き刺した。

 前半ベンチから見ていて、自分がドリブルで突破できるイメージが作れていたという。「相手のDFラインが低かったので、ドリブルで行けるかなと思っていた」。あとはさすがのキック精度で、試合を大きく動かしてみせた。

 コンディション不良に悩まされる姿は、もうない。今年2月に川崎フロンターレへの入団内定を発表し、特別指定選手登録も済ませて大学最終学年を迎えた山内だが、なかなかコンディションを上げられずに悩んだ時期があった。今も「コンディションは50%ほど」だという。ただそれでも結果を残せるあたりは、非凡なものがある。

 今回の日韓定期戦と同時期にはアジア大会が開催。U-22日本代表には同じJリーグ入りを内定させる大学生プレーヤーが多数選ばれている。山内もメンバーを決める際のラージ枠には入っていたというが、“選考漏れ”に悔しさがないわけがない。

 全日本の10番を託されたことも誇りにして戦った。準備期間は約1週間ほどの即席チームだったが、メンバーが「山内はすごいパスが出てくる」「一緒にやると、めっちゃ楽しい」と口を揃えたほど、違いをみせることが出来ていた。

 残り半年を切った大学生活。山内としても連覇のかかる大学選手権(インカレ)に照準を絞っていきたいところだ。「(山田)新があの活躍(インカレ決勝で後半アディショナルタイムに決勝点)をしてプロに行った。自分も続きたい」。韓国で自信を取り戻した全日本の10番が、完全復活を目指す。

(取材・文 児玉幸洋)
児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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