beacon

[MOM912]筑波大MF角昂志郎(3年)_優勝決定試合でV弾!「部員の応援も熱気もあった」ホーム1グラに2286人

このエントリーをはてなブックマークに追加

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.4 関東大学L1部第20節 筑波大1-0東京国際大 筑波大G]

 この日の優勝決定を手繰り寄せたのは、背番号10の一撃だった。前半29分、筑波大はサイドチェンジのボールを受けた右SBの池谷銀姿郎(1年=横浜FCユース)がエリア内に浮き球パス。反応したMF角昂志郎(3年=FC東京U-18)がDFと入れ替わるようにしてゴール前に入ると、ジャンプしながら浮き球を蹴り込んで、先制点を奪った。

 結果的にこの角が決めた得点を守り抜いた筑波大が、2017年度大会以来となる6年ぶりの優勝を決めた。角も「本当に嬉しいの一言」と白い歯をこぼすと、「自分のゴールで決まりましたが、優勝は筑波全員で勝ち取ったものだなと思います」と誇らしげに話した。

 勝てば優勝を決めることが出来る一戦で、仮に次節以降に持ち越しても優位な状況に変わりはないかったが、イレブンは今節で決めたい思いを強く持っていた。「優勝をホーム1グラで迎えることができる可能性があると聞きました」。今や世界的なサッカープレーヤーになったOBの日本代表MF三笘薫(ブライトン)もSNSを通じてメッセージを送っていたが、この日は1グラ、筑波大学第一サッカー場で行う今季のホーム最終戦でもあった。

 3日に学園祭が開幕したことも重なって、会場には今季最多の2286人の観衆が集まり、スタンドでは立ち見する観客の姿も多く見られた。

 大学サッカーリーグは今季よりホーム&アウェー方式を採用。昨年までは大きな会場を借りて1日2試合を行うことが多かったが、今年から各大学のグラウンドをメインにホーム戦を行うことで、より学生が主体となって運営することを求めてきた。

 小井土正亮監督も「ホーム&アウェーになって一番大きなアドバンテージを得たのが筑波かなと思っている」とうなずくと、「1試合にかける思いがトップの選手だけじゃなく、会場設営のところでもエネルギーを生み出せた。選手たちもあいつらのためにやるんだといういい雰囲気でやれた。大学スポーツの良さを我々がうまく表現できたのかなと思う」と納得の表情を浮かべる。

 角も「部員の応援も熱気もあったので、助けられたなと思います」と会場の雰囲気に感謝する。そして「筑波強いなと思うくらい組織としてもいいし、メンバーも凄い。まだまだ改善するところはあるけど、足もとをみつめて、インカレに繋げたいと思います」と真の目標、日本一へ目線を向けた。

(取材・文 児玉幸洋)
●第97回関東大学リーグ特集
児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

TOP