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久保建英が“因縁対決”で攻撃牽引も…交代後に崩れたソシエダ、上位対決に敗れてCL圏外転落危機

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ソシエダMF久保建英

[4.2 ラ・リーガ第27節 ビジャレアル 2-0 ソシエダ]

 ラ・リーガは2日、第27節を各地で行い、MF久保建英所属の4位のソシエダは6位のビジャレアルに0-2で敗れた。久保は4-3-1-2の2トップの一角で先発し、攻撃の中心を担っていたが、後半25分に途中交代。ピッチを退いた後の2失点で痛恨の黒星を喫し、因縁の古巣対決は悔しい結果に終わった。

 久保にとってビジャレアルは2020-21シーズンの半年間、R・マドリーからの期限付き移籍で所属したクラブ。オファーを受けて移籍したものの、出場機会は満足に得られず、悔しい思いをした経験を持つ。3月28日のコロンビア戦後には「僕はいろいろありましたし、そういった意味で人一倍思いも強い相手」とライバル意識をあらわにし、「負けられないので」と意気込みを示していた。

 そんな久保は前半5分、さっそく存在感を見せた。カウンターから中盤を攻め上がったMFマルティン・スビメンディからのパスを右サイドで受けると、ボールを受けてカットインから左足一閃。GKペペ・レイナのファインセーブに阻まれたが、試合序盤から良い形のシュートチャンスをつくった。

 ところがその後はビジャレアルに優位を保たれる中、ソシエダは前半19分に大ピンチ。MFラモン・テラッツの縦パスをMFアレックス・バエナにフリックされ、フリーでFWジェレミ・ピノのペナルティエリア内侵入を許すと、シュートまで持ち込まれた。これは左ポストに弾かれ、失点は回避したものの、ヒヤリとする場面だった。

 なんとか盛り返したいソシエダは前半23分、カウンターからMFダビド・シルバが持ち運び、相手を引きつけながら左に開いていた久保に預けたが、久保の折り返しは相手DFに阻まれる。同26分、中盤に降りてボールを受けた久保は厳しく当たられながらもターンして前を向き、テラッツのファウルを誘ってイエローカードを出させた。

 なおも劣勢が続いたソシエダは前半44分、テラッツのスルーパスからFWホセ・ルイス・モラレスにフリーで抜け出されたが、鋭い切り返しからの左足でシュートは幸運にも大きく枠外。致命的なピンチはありながらもクリーンシートを保ち、0-0のままハーフタイムを迎えた。

 後半は一転、ソシエダが先に決定機を迎えた。後半5分、右サイドでのMFブライス・メンデスのFKからスビメンディがヘディングシュートを放ったが、惜しくも枠を外れる。さらに同8分、久しぶりに久保が右サイドでボールを受けると、カットインから左足を一閃。しかし、このシュートはクロスバーをかすめて枠を外れた。

 なおも攻めるソシエダは後半15分、右サイドに開いてボールを持った久保が平行パスでゴール前にグラウンダーパス。だが、完全にフリーで受けたMFミケル・メリノのダイレクトシュートは右に外れる。同20分、左サイドでパスを受けた久保は大きく前に持ち出し、DFフアン・フォイスのファウルを受けて倒れると、またしても相手のイエローカードを誘った。

 ここまでのソシエダは久保が関与する形か、セットプレーでしかチャンスを作れないという展開。それでも後半25分、イマノル・アルグアシル監督は久保とFWアレクサンデル・セルロートを下げ、FWミケル・オヤルサバルとFWモハメド・アリ・チョーを投入した。

 するとここからソシエダが崩れた。後半30分、ビジャレアルは序盤から再三の突破を見せていたFWサムエル・チュクウェゼが鋭い切り返しを連発し、ペナルティエリア内に入り込むと、スビメンディのファウルで転倒。PKを獲得し、名手パレホが決めて先制した。

 さらに後半36分、ビジャレアルは途中出場のFWニコラス・ジャクソンが豪快なカットインシュートを突き刺して追加点。そのままビジャレアルが最後まで攻め続け、終了間際には浅はかなタックルを見せたN・ジャクソンが退場処分を受けながらも、2-0で試合終了のホイッスルを迎えた。

 ソシエダは6位との上位対決で痛恨の黒星。両者の勝ち点差は4に縮まった。今節は他会場で3位のA・マドリーと5位のベティスが対戦しており、そこでベティスが勝利した場合には、ソシエダはUEFAチャンピオンズリーグ出場圏内の4位から転落する可能性が出てきた。

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データ提供:Opta
※大会の公式記録と異なる場合があります

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