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クラブW杯出場から半年後の事故で視覚障がいも…松本光平がプロサッカー界に完全復帰、海外クラブ加入が決定

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DF松本光平(中央)

 不慮の事故で大怪我を負い、失明危機にまで陥ったDF松本光平(34)のプロサッカー界復帰が決定。8日、自身のインスタグラム(@kohei.matsumoto_official)でニュージーランドサッカーリーグのハミルトン・ワンダラーズに加入することを発表した。

 松本は中学時代をセレッソ大阪U-15でMF山口蛍やFW柿谷曜一朗と、高校時代はガンバ大阪ユースでFW宇佐美貴史やMF倉田秋とプレーした。高校卒業後は海外に渡り、2014年からニュージーランドへ。19年12月にはオセアニア王者のヤンゲン・スポール(ニューカレドニア)の一員として、カタールで開催されたクラブワールドカップに出場していた。

 その後はハミルトン・ワンダラーズに所属していたが、20年5月のコロナ禍によるロックダウン中、個人トレーニングを続けていた松本を悲劇が襲う。トレーニングで使用していたチューブの器具が外れ、飛んできた金具やチューブが自身の眼を直撃。右眼は失明危機に陥り、左眼の視力も大幅に低下した。手術の結果、失明は免れたものの、プレーには大きな影響が出るようになってしまった。

 松本はあきらめずにリハビリを開始し、クラブW杯出場を再び目指す。だが、その道のりは険しかった。20年12月にオークランド・シティに加入。クラブW杯出場を目指すが、コロナ禍でクラブは2年連続で出場を辞退。松本は契約満了で別の道を探すことになった。

 22年5月にフットサル・Fリーグのデウソン神戸に加入。Fリーグ初の視覚障がいのあるプレーヤーとなった。23年には視覚障がい者によるロービジョンフットサル日本代表強化指定選手にも選出。その中でもプロサッカー選手への復帰をあきらめきれず、今回再び海外に渡り、ハミルトンとの契約締結に至った。

 松本は自身のインスタグラムで「まだスタートラインに立ったばかりですが、ここからしっかりと這い上がっていきます」とコメント。「個人スポンサー様、クラウドファンディングをはじめ、沢山の方々に支えられて今の自分が有ることへの感謝の気持ちを常に忘れず、これからも全力で戦い続けます」と実戦復帰に向け、意気込みを語っている。

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