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細貝対内田の日本人対決はドロー、アウクスは1部残留に王手

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 ブンデスリーガは22日、第32節3日目を行った。MF細貝萌の所属する15位アウクスブルクはホームでDF内田篤人の所属する3位シャルケ04と対戦。30試合連続の先発出場となった細貝と2戦連続先発の内田による日本人対決は互いにフル出場し、1-1の引き分けに終わった。連勝は逃したアウクスブルクだが、勝ち点を34に伸ばし、入れ替え戦ラインの16位ケルンとの勝ち点差は残り2試合で4となり、1部残留に王手をかけた。シャルケは連敗を2で止めたが、これで3試合白星なし(1分2敗)となった。

 勝てば1部残留がほぼ決定するアウクスブルクと、3位を確保したいシャルケの一戦。立ち上がりはホームのアウクスブルクが優勢に試合を進めた。前半6分にはMFク・ジャチョルがPA内に抜け出し、GKと1対1を迎える。ここはGKの好守に阻まれたが、このプレーで獲得したCKから均衡を破った。

 前半7分、MFヌジェングの右CKからDFラングカンプが豪快なヘディングシュートを突き刺し、貴重な先制点。その後も果敢に追加点を狙い、相手陣内に攻め込んだ。

 ほとんど決定機をつくれずにいたシャルケだが、ワンチャンスを生かす。前半38分、最終ラインのDFマティプからのロングボール1本にFWフンテラールが抜け出し、GKとの1対1から落ち着いて右足で流し込んだ。FWマリオ・ゴメス(バイエルン)と並んで得点ランキングトップタイに立つフンテラールの今季25点目で1-1の同点に追いついた。

 アウクスブルクは前半41分、CKの流れからPA手前に残っていた細貝にボールが渡る。フリーで受け、ミドルシュートも狙える場面だったが、パスを選択。ゴール前に走り込むMFベリングハウゼンに絶妙なスルーパスを通したが、シュートはGKの好セーブに遭い、勝ち越しゴールとはならなかった。

 後半6分には左サイドの高い位置でボールを受けた細貝が内田とマッチアップ。縦に仕掛けてゴール前に折り返したが、ゴール前でDFがクリアした。同15分には内田もようやく攻撃参加。MFファルファンとのワンツーで右サイドをえぐり、マイナスに折り返すと、リターンを受けたファルファンが横に流し、DFエスクデロが左足で狙ったが、シュートは枠をそれた。

 終盤は勝ち点3を目指すアウクスブルクが攻勢を仕掛けるが、2点目は奪えない。後半43分には細貝がイエローカードを受ける。細貝はこれが累積5枚目。次節28日のボルシアMG戦の出場停止が決まり、思わず頭を抱えた。

 試合はそのまま1-1で終了。勝ち切ることはできなかったアウクスブルクだが、勝ち点を34に伸ばし、自動降格圏の17位ヘルタとは残り2試合で勝ち点6差となった。得失点差でも大きく上回っており(アウクスブルク-14、ヘルタ-24)、自動降格の可能性はほぼなくなった。次節・ボルシアMG戦、細貝は出場停止となるが、勝って最終節前に1部残留を確定させたい。

[写真]試合後、ク・ジャチョルとユニフォームを交換する内田篤人

(取材・文 西山紘平)

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