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女子W杯史上初の試み!! 山下良美主審が判定結果を英語で場内アナウンス

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山下良美主審

 女子ワールドカップ開幕戦のニュージーランド対ノルウェー戦で、山下良美主審がビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)介入後の最終判定を場内アナウンスする場面があった。国際サッカー連盟(FIFA)が昨年からクラブW杯やU-20W杯でトライアルを重ねてきた、VAR介入時に限って判定結果を場内にわかりやすく伝えるための試み。女子W杯では史上初の採用事例となった。

 この事象が起きたのは開幕戦の後半42分、1-0でリードしていた開催国ニュージーランドの右SBキャサリン・ジョン・ボットがクロスを上げると、このボールがノルウェーCBマレン・ミェルデの腕に直撃。山下主審はいったんプレーを流したが、VARの助言を受けて、ピッチ脇モニターに向かってオン・フィールド・レビューを行った。

 ハンドの疑いがある場面を映像で再確認した山下主審は再びピッチに向かい、両手の指でモニターを描くジェスチャーを行った後、装着していたマイクを使って「オンフィールド・レビューの結果、最終決定はペナルティ(PK)。ハンドの反則です」と流暢に英語でアナウンス。PK判定を伝えられた場内は開催国のチャンスに大きく沸き立った。

 このPKはMFリア・ペルシバルのキックがクロスバーに弾かれ、ニュージーランドの追加点にはつながらなかったものの、判定結果のわかりやすさがスタジアム内の盛り上がりに大きく寄与した場面だった。

 なお、この一戦をさばいた山下主審は日本人として史上初めて女子W杯の開幕戦を担当したレフェリーとなった。同じく日本人史上初めて開幕戦のピッチに立った坊薗真琴副審と手代木直美副審、そしてVARを担ったニカラグアのタチアナ・グズマン氏らのサポートも受けながら、安定したレフェリングで大役を務め上げた。

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