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「日本一軍団」星稜の次期司令塔候補・大橋、技巧派が誓う“汗かき役”への進化

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[2.7 ジャパンユーススーパーリーグ 四日市中央工高 4-2 星稜高 時之栖Hグラウンド]

「攻撃はもともと自信がある。でも、守備がまだまだ。木原(力斗)コーチに言われているのは自分が一番汗かき役になって、走って、ボールもらって、叩いて、点に絡んで。運動量多くしてというのは求められていると思っています」。星稜高(石川)の次期司令塔候補はMF大橋滉平(2年)だ。

 この日は「(星稜では)一個上とやっていて、紅白戦でもどのチームよりも速いプレッシャーを去年感じているんで。ふつうの試合でこのレベルで獲られていたら全国で戦っていかないといけない」と抜群のキープ力を披露。非常にプレッシャーの速かった四日市中央工は背番号15を中盤で囲い込むシーンがあったが、大橋はそれを抜群のキープ力で切り抜けてボールを捌き、再び受け直して前進した。

 0-2の前半31分にはインターセプトからドリブル突破すると、FW大倉尚勲(2年)とのパス交換でPAへ侵入。DFを切り返しで外して決定機をもたらした。そして後半にはスルーパスなどでチャンスメークすると、28分には逆に中盤からの飛び出しでMF阿部雅志(2年)のスルーパスを引き出し、左サイド角度のない位置から右足シュートをゴールへ流し込んだ。苦しい展開だったが、その中で光るプレーを見せ続けた。

「プレー面でも私生活の面でも自分が引っ張っていかないといけないと自覚をもっている」。登録メンバーのひとりとして選手権優勝を味わっているMFは、リーダーのひとりとして新生・星稜をけん引していくという自覚がある。「今のままじゃ、県も通過できないというレベル。先輩たちのように変えていって、インターハイ、選手権でどう上位、優勝に絡んでいくチームにしていくか。連覇というのが一番の目標」。抜群の技巧をより、チームのために発揮できるMFへ。司令塔候補は“汗かき役”になって、そのプレーでチームを変える。

(取材・文 吉田太郎)

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