インハイ優勝に続き、プレミア昇格も決定。流経大柏は選手権で3大目標達成へ
[12.17 高円宮杯プレミアリーグ参入戦決勝戦 流通経済大柏高 5-1 徳島ユース 広島一球]
高円宮杯U-18サッカーリーグ2017プレミアリーグ参入戦のブロック決勝が17日に行われ、Cブロックでは流通経済大柏高(関東2、千葉)が徳島ヴォルティスユース(四国、徳島)に5-1で快勝。流経大柏は1年でのプレミアリーグ復帰を決めた。
流経大柏の本田裕一郎監督は「一年で帰れたのは大きい」とホッとした表情を見せた。11年のプレミアリーグ創設時からのオリジナルメンバーである流経大柏は、MF小泉慶(現新潟)らを擁した13年に高体連チームとして初のプレミアリーグEAST、チャンピオンシップ優勝。だが、16年はプレミアリーグEASTで9位に終わり、初の降格を喫していた。
だが今年、プレミアリーグ復帰とインターハイ優勝、選手権優勝の3つの大目標を掲げてシーズンをスタートした流経大柏は、インターハイで9年ぶりの全国制覇。また、MF宮本優太主将(3年)が「自分たちも1年でプレミアに上げてやるぞと思えたので、一丸となってやれた」というプリンスリーグ関東でも後半戦で7勝1分1敗の快進撃を見せて2位でプレミアリーグ参入戦進出を果たす。そして、PK戦までもつれ込んだ大阪桐蔭高との1回戦を制すと、この日は四国王者の徳島ユースに攻守のスピード、力強さで差をつけて快勝を収めた。
流経大柏は試合開始からわずか2分で先制点を奪う。左MF鬼京大翔(3年)が一度失ったボールを奪い返すと、自らシュートコースを作り出して右足コントロールショット。これをゴール右隅に決めた。
だが、徳島は13分、細かくボールを動かしてからFW八木祐哉(2年)が右足一閃。弾丸ミドルをゴール右上隅に突き刺して同点に追いついた。これで「やれる」という自信もついたか、先発9人が1、2年生の徳島はMF桒原呂偉(3年)やMF松原蓮(1年)を中心に、相手の逆を取りながら丁寧にボールを繋いで前進。エースFW藤原志龍(2年)がプレッシャーを受けながら強引に突破を図るなど、自分たちが積み上げてきたサッカーで強敵にトライしていく。
だが、羽地登志晃監督が「もっと相手の逆を取ったり、プレスを無理だと止めざるを得ないような状況を作るのが僕らのスタイルであるけれども、そうさせられなかった。取れると思わせてしまった」と話したように、流経大柏のプレスの速さ、強度は普段から感じてきたものとは違った。流経大柏は連続したプレッシングで徳島からボールを奪うと、迫力ある攻撃を連発。サイドの高い位置からのパス交換やセットプレーで徳島ゴールに襲いかかっていく。
そして24分、鬼京がFW加藤蓮(3年)の競ったこぼれ球を拾うと、正確な右足シュートをゴール右隅に沈めて勝ち越し。その後、早くも2人を入れ替えて攻める流経大柏はJ注目CB関川郁万(2年)の決定的なヘッドや10番MF菊地泰智(3年)の左足ミドルなどで3点目を狙い続ける。そして40分、左SB近藤立都(3年)の右CKを、この日完全に制空権を握っていた関川がファーサイドから豪快なヘディングシュートで決めて3-1とした。
前半だけでシュート14本を打ち込んだ流経大柏は、後半も徳島に思うような攻撃をさせずに宮本優やMF宮本泰晟(3年)らがボールを奪い取り、攻撃へと繋げていく。そして26分には右クロスをFW熊澤和希(2年)がニアで繋ぎ、最後は MF金澤哲流(3年)が右足ボレーで決めて4点目。30分にも、敵陣左サイドでインターセプトした熊澤がカットインから右足シュートを決めて5-1とした。
徳島も桒原が左足ミドルにチャレンジするなど最後まで諦めずに2点目を狙い続け、GK乾智樹(3年)を中心としたディフェンス陣も健闘したが、4点差で試合終了。流経大柏はプレミアリーグへの昇格を決め、同時に千葉県1部リーグ優勝のBチームがプリンスリーグ関東参入戦に進出することになった。
流経大柏の本田監督は「プリンスとプレミアへ上がってくれれば、こんなにいいことはない」とコメントし、第3の目標である選手権制覇へ向けて「取った後は課題が残った。整理して選手権に臨みます」と語った。
また、宮本は「素直に嬉しい気持ちがありますし、これで2つ達成できましたけれども最後に大目標が残っている。大目標、選手権日本一というものを目指して、まだまだ足りない部分があるので短い期間ですけれども成長していきたい」と引き締め、菊地は「1回戦から決勝にかけて成長できるように。監督も『成長していくチームが優勝する』と言っていたので、1回戦戦って2回戦、3回戦とどんどんいいチームになっていけるようにしたい。まず、その土台を作るのがこの期間だと思うので、みんなでしっかりとやっていきたい」と意気込んだ。
今大会直前の12日には4時間半にも渡るトレーニングの中で妥協することなく、クロス、セットプレーからの攻防の向上を目指していた。2つの大目標を達成した流経大柏だが、Bチーム含めてモチベーションは高い。ここから選手権決勝へ向けて日々成長して、3大目標を達成する。
(取材・文 吉田太郎)
●高円宮杯U-18サッカーリーグ2017 プレミアリーグ特集
●【特設】高校選手権2017
高円宮杯U-18サッカーリーグ2017プレミアリーグ参入戦のブロック決勝が17日に行われ、Cブロックでは流通経済大柏高(関東2、千葉)が徳島ヴォルティスユース(四国、徳島)に5-1で快勝。流経大柏は1年でのプレミアリーグ復帰を決めた。
流経大柏の本田裕一郎監督は「一年で帰れたのは大きい」とホッとした表情を見せた。11年のプレミアリーグ創設時からのオリジナルメンバーである流経大柏は、MF小泉慶(現新潟)らを擁した13年に高体連チームとして初のプレミアリーグEAST、チャンピオンシップ優勝。だが、16年はプレミアリーグEASTで9位に終わり、初の降格を喫していた。
だが今年、プレミアリーグ復帰とインターハイ優勝、選手権優勝の3つの大目標を掲げてシーズンをスタートした流経大柏は、インターハイで9年ぶりの全国制覇。また、MF宮本優太主将(3年)が「自分たちも1年でプレミアに上げてやるぞと思えたので、一丸となってやれた」というプリンスリーグ関東でも後半戦で7勝1分1敗の快進撃を見せて2位でプレミアリーグ参入戦進出を果たす。そして、PK戦までもつれ込んだ大阪桐蔭高との1回戦を制すと、この日は四国王者の徳島ユースに攻守のスピード、力強さで差をつけて快勝を収めた。
流経大柏は試合開始からわずか2分で先制点を奪う。左MF鬼京大翔(3年)が一度失ったボールを奪い返すと、自らシュートコースを作り出して右足コントロールショット。これをゴール右隅に決めた。
だが、徳島は13分、細かくボールを動かしてからFW八木祐哉(2年)が右足一閃。弾丸ミドルをゴール右上隅に突き刺して同点に追いついた。これで「やれる」という自信もついたか、先発9人が1、2年生の徳島はMF桒原呂偉(3年)やMF松原蓮(1年)を中心に、相手の逆を取りながら丁寧にボールを繋いで前進。エースFW藤原志龍(2年)がプレッシャーを受けながら強引に突破を図るなど、自分たちが積み上げてきたサッカーで強敵にトライしていく。
だが、羽地登志晃監督が「もっと相手の逆を取ったり、プレスを無理だと止めざるを得ないような状況を作るのが僕らのスタイルであるけれども、そうさせられなかった。取れると思わせてしまった」と話したように、流経大柏のプレスの速さ、強度は普段から感じてきたものとは違った。流経大柏は連続したプレッシングで徳島からボールを奪うと、迫力ある攻撃を連発。サイドの高い位置からのパス交換やセットプレーで徳島ゴールに襲いかかっていく。
そして24分、鬼京がFW加藤蓮(3年)の競ったこぼれ球を拾うと、正確な右足シュートをゴール右隅に沈めて勝ち越し。その後、早くも2人を入れ替えて攻める流経大柏はJ注目CB関川郁万(2年)の決定的なヘッドや10番MF菊地泰智(3年)の左足ミドルなどで3点目を狙い続ける。そして40分、左SB近藤立都(3年)の右CKを、この日完全に制空権を握っていた関川がファーサイドから豪快なヘディングシュートで決めて3-1とした。
前半だけでシュート14本を打ち込んだ流経大柏は、後半も徳島に思うような攻撃をさせずに宮本優やMF宮本泰晟(3年)らがボールを奪い取り、攻撃へと繋げていく。そして26分には右クロスをFW熊澤和希(2年)がニアで繋ぎ、最後は MF金澤哲流(3年)が右足ボレーで決めて4点目。30分にも、敵陣左サイドでインターセプトした熊澤がカットインから右足シュートを決めて5-1とした。
徳島も桒原が左足ミドルにチャレンジするなど最後まで諦めずに2点目を狙い続け、GK乾智樹(3年)を中心としたディフェンス陣も健闘したが、4点差で試合終了。流経大柏はプレミアリーグへの昇格を決め、同時に千葉県1部リーグ優勝のBチームがプリンスリーグ関東参入戦に進出することになった。
流経大柏の本田監督は「プリンスとプレミアへ上がってくれれば、こんなにいいことはない」とコメントし、第3の目標である選手権制覇へ向けて「取った後は課題が残った。整理して選手権に臨みます」と語った。
また、宮本は「素直に嬉しい気持ちがありますし、これで2つ達成できましたけれども最後に大目標が残っている。大目標、選手権日本一というものを目指して、まだまだ足りない部分があるので短い期間ですけれども成長していきたい」と引き締め、菊地は「1回戦から決勝にかけて成長できるように。監督も『成長していくチームが優勝する』と言っていたので、1回戦戦って2回戦、3回戦とどんどんいいチームになっていけるようにしたい。まず、その土台を作るのがこの期間だと思うので、みんなでしっかりとやっていきたい」と意気込んだ。
今大会直前の12日には4時間半にも渡るトレーニングの中で妥協することなく、クロス、セットプレーからの攻防の向上を目指していた。2つの大目標を達成した流経大柏だが、Bチーム含めてモチベーションは高い。ここから選手権決勝へ向けて日々成長して、3大目標を達成する。
(取材・文 吉田太郎)
●高円宮杯U-18サッカーリーグ2017 プレミアリーグ特集
●【特設】高校選手権2017