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大学生相手に存在感、桃山学院の187cmFW西条将太はU17地域トレーニングキャンプ関西を飛躍のきっかけに

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桃山学院高の187cmFW西条将太(2年=IRIS生野出身)は最前線で存在感のある動き

[1.17 練習試合 U17関西0-3びわこ成蹊スポーツ大 J-GREEN堺]

 無名の強力ストライカーが、「2022 U17地域トレーニングキャンプ関西」を飛躍のきっかけにする。FW西条将太(2年=IRIS生野出身)は選手権大阪府予選で4強入りした桃山学院高の187cmストライカー。びわこ成蹊スポーツ大戦は3本目の35分間のみのプレーだったが、印象的な動きを見せた。

 桃山学院は23年にプリンスリーグ関西2部へ初昇格。昨年までは大阪府1部リーグに所属していたため、なかなか注目される舞台に立つことができなかった。それでも、西条は選手権予選準々決勝で2ゴールを決めるなど、徐々に目立つ存在に。この日は各選手が球際の攻防で苦戦する中、空中戦で度々大学生を上回り、最前線でボールを収めていた。

 18分には右サイドでボールを持つと、DF2人の間へドリブルで仕掛けてFKを獲得。「裏抜けてそのまま相手引きずってゴールまで行くのが強みです。大学生はもっとバチバチ来るのかなと思ったら意外とやれました。(ファウルを受けたシーンも)ああいうのもコケないで行きたい」と自分に求めるレベルが高い。さらに35分には、一瞬の加速でDFを剥がして右足シュートを打ち込んで見せた。

 本人は「マジで裏に出してもらえれば自分の強みが出るので、出してもらいたかった」と苦笑する。大阪府トレセン時代の顔なじみもいたが、合宿初日でコミュニケーションが不足していたことも確か。ただし、「喋れるんで」というFWは、宿舎でチームメートに自分の特長を伝え、18日の関西大戦に繋げる考えだ。

 桃山学院進学時から10cm、中学3年時からは15cm以上身長が伸び、体力面も向上。関西の有力2年生たちの中でもやれる手応えがある。元ブラジル代表FWロナウドが憧れの選手。「めっちゃ好きでずっとYou Tubeで見ています。エグいなと。むっちゃゴリゴリ行って、スピードで全然倒れなくて、それが好きで憧れました」という西条は、自身もロナウドのように「怖いFWになりたいです」と意気込む。

 この日はU-17日本代表の森山佳郎監督の前でプレー。ポテンシャルの高さを見せていたが、本人は「今日のプレーじゃ無理やなと思います」と厳しい。現段階の力では、外国人選手や高校トップクラスの選手と対峙した時に「能力で負けた時に何もできなくなる。もっと他を磨きたい」。世代を代表するFWになるためには、もっともっとレベルアップし、もっともっとアピールしなければならないと考えている。

「サッカーでプロとか進路を切り開いていくしかない。絶対に結果を残して一番目立てるような選手になりたい」。関係者の前でプレーできる「2022 U17地域トレーニングキャンプ関西」は残り1日。「マジで目立とうと思っている」と意気込む大型ストライカーが最終日に結果を残し、飛躍を果たす。

(取材・文 吉田太郎)

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