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選手権日本一の岡山学芸館から4人が日本高校選抜選考合宿に参加。CB井上斗嵩主将「自信を持ってできた」

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岡山学芸館高CB井上斗嵩主将は日本高校選抜選考合宿で強みを発揮

 日本一の自信を持って日本高校選抜選考合宿に臨んでいる。20日にスタートした日本高校選抜選考合宿(静岡)に全国高校選手権優勝校の岡山学芸館高(岡山)からCB井上斗嵩主将(3年)と決勝で2発のMF木村匡吾(3年)、10番MF山田蒼(3年)、エースFW今井拓人(3年)の4選手が参加。それぞれが特長を発揮し、アピールしていた。

 井上は素晴らしいカバーリングでピンチを阻止。「自分はこういうところに来ると萎縮してしまうんですけれども、日本一取ってから胸張ってここに来ることができたし、試合に入ってみて、自分も全然できたし、自信を持ってできた」と説明する。

 他の3人も日本一の自信が力になったか、好プレーが多かった。昨年のU-17日本高校選抜経験者や年代別代表歴を持つ選手にも負けない動き。井上は、「山田と木村は体力面ではまだですけれども、全然できていたなと思うし、今井はどんどん抜けて行っていつも通りやっていたと思います。自分たち、日本一取ったけれど今イチ、オーラとか、みんなの方が上手いなと入ってきたけれど、終わってみて『そんなに差ないな』みたいに話していました」。新たな自信を得る初日となった。

 1月9日の選手権決勝後は多忙を極めた。地元に戻って学校での報告会に、岡山県知事や学校所在地の岡山市庁、グラウンドのある瀬戸内市庁、地元紙への挨拶、地元テレビ局の出演……。井上は「1日ゆっくりできている日はないですね」と振り返る。その中で選考合宿へ向けて自主練、そして後輩のトレーニングにも参加。走りのメニューも普通にこなして合宿初日を迎えたという。

 出発前には岡山学芸館の高原良明監督から檄も受けていた。井上は「『優勝メンバー4人もいて、全員落ちるとかやめろよ』と言われていて、『さすがにな』とみんなと話していました」と明かす。

 選手権決勝で戦った東山高(京都)を含め、他校の選手から特別な視線は感じていないという。「ちょっと東山の子たちは(気まずいので)あまり関わらんどこうかなと思ったんですけれど(笑)、あっちから喋ってくれて全然仲良しみたいな感じです」。その東山の主将で同じCBの新谷陸斗(3年)と井上は、選手権を代表するDFと言える存在。「新谷君はちょっとフランクに話しかけてくれるし、一緒に組んでみたいと思いますね」とコンビ結成を期待した。

 優勝チームの代表選手として4人から1人でも多く、海外遠征メンバーに残る意気込みだ。井上は「本当に(海外遠征を)経験はしてみたい。海外の選手がどれくらいなのか実際にやってみないと分からないと思うので、やってみたいという気持ちがあります」。そのためにもまずは選考合宿でアピールすること。21日と22日は大学生との試合となるが、「ちょっと紅白戦でも出たカバーリングや枚数増やして奪い切る力や相手とぶつかって獲り切るところとかも出していきたい」。進学先の日本体育大からプロ入りを目指すCBは、選手権で成長した対人守備やカバーリングを発揮してアピールする。

 日本一に輝いた選手権から10日が経過。井上はその日々について「自分たちが高1からずっとやってきたことが出せたと思います。崩しとか粘り強い守備とか練習でやってきたことを全て出して、1試合ずつ伸びて行ったと思います。(その日本一のお陰で)何やるにしても自信がついてきたので、(日本高校選抜の活動で)この良い経験を積んでもっと自信をつけていきたい」。選手権は決勝まで成長し、自信をつけさせてもらえた大会だった。ここからさらに多くの経験をしながら成長を続け、日本高校選抜でも活躍して自身と岡山学芸館の名をより広める。

(取材・文 吉田太郎)
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