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[新人戦]予選リーグの好カード、東福岡対長崎総科大附は0-0ドロー:九州

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マクロン社製の新ユニフォームで戦う東福岡高。終盤は1点をもぎ取りにいったが、0-0に

[2.18 九州高校新人大会予選リーグ 東福岡高 0-0 長崎総合科学大附高 西原町東崎公園サッカー場]

 令和4年度KYFA第44回九州高校(U-17)サッカー大会(九州高校サッカー新人大会)が19日、開幕。予選リーグ1日目が行われた。第2ブロックの東福岡高(福岡1)対長崎総合科学大附高(長崎2)戦は0-0で引き分けた。

 創設された2011年から一度も降格することなくプレミアリーグを戦う東福岡と、今年プリンスリーグ九州1部へ復帰する長崎総科大附との注目カード。30分ハーフの前半10分、東福岡は後方からの浮き球パスを胸トラップしたMF吉永七翔(2年)が反転しながらの右足シュートで相手ゴールを脅かす。

 だが、「(昨年の)プレミアリーグで出ている選手もいるけれど、こういうところで場馴れしていない」(森重潤也監督)という東福岡は硬さが出てしまう。前半は攻守に勢いのあった長崎総科大附のペース。怖さのあったFW甲斐智也(2年)とFW新垣太一(2年)の2トップが迫力のある動きを継続するなど、相手の攻守を乱してゴールに迫った。

 東福岡は単調なロングボールが増加。これをFW登録のCB福島文輝(2年)に跳ね返されていたほか、中途半端なキックを拾われてそのまま速攻を食らうなどリズムに乗ることができない。

 長崎総科大附は14分に左SB平山零音主将(2年)が奪い返しから左足シュート。切り替えの速さと縦への推進力を表現していた平山が、「自分たちの声、運動量でも圧倒できたんじゃないかと思うんで、それを続けていきたい」と語ったように、前半は運動量、際の激しさで相手を苦しめた。

 だが、後半は東福岡がペースを握り返す。「丁寧に繋がないと、というところから」(森重監督)修正して仕掛けへ。テンポ良くボールが中、外へと動き、左SB秋一星(2年)が2度3度とハイサイドまで攻め上がる。また、MF西田頼主将(2年)、10番MF榊原寛太(2年)の両MFの展開力も活用し、幅を広く使った攻撃。そして8分、交代出場MF落合琉鴻(2年)が右中間から右足を振り抜き、14分には榊原の右足FKが枠を捉える。

 だが、このFKは長崎総科大附GK山口海翔(2年)がファインセーブで阻止。また、長崎総科大附は定方敏和監督が「弾けていました。蹴れるし、良いですね」と評したCB福島がカバーリング含めて奮闘していた。その後も東福岡がセットプレーなどからチャンスを作るが、凌いだ長崎総科大附は逆に24分、右サイドからドリブルで仕掛けた甲斐がDFを剥がして決定的な右足シュート。こぼれ球にFW坂本錠(2年)が反応したが、決め切ることができない。

 東福岡は30+4分、MF吉岡拓海(2年)が左中間で自ら獲得したFKを右足で狙う。だが、シュートはファーポストを叩いて外側へ。後半は主導権を握っていたものの、0-0で初戦を終えた。東福岡の森重監督は「止める・蹴るも、判断も、サポートも、よりスピーディーに」と指摘。“高校年代最高峰のリーグ戦”プレミアリーグで対戦相手を上回るためには、長崎総科大附クラスのスピード感の中でも速く、正確にプレーできなければならない。この九州大会でより学び、改善して春へ。大会初日を1分1敗で終えた名門校は、逆境力を発揮して決勝トーナメントへの切符を掴む。

(取材・文 吉田太郎)

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