beacon

[船橋招待]圧倒的な推進力。東京Vユースは新2年生MF川村楽人が前育撃破へ導く

このエントリーをはてなブックマークに追加

東京ヴェルディユースたMF川村楽人(新2年=東京Vジュニアユース出身)は抜群の推進力で2得点をもたらした

[3.26 船橋招待U-18大会 東京Vユース 2-0 前橋育英高 タカスポ]

 プレミアリーグ昇格を目指す東京ヴェルディユース(東京)は26日、第28回船橋招待U-18サッカー大会(千葉)最終戦でプレミアリーグ勢の前橋育英高(群馬)に2-0で勝利。プリンスリーグ関東1部開幕へ向け、弾みをつける白星で船橋招待を終えた。

 ボールを保持しながら攻める東京Vに対し、前橋育英は厚みのある守備で網にかけるシーンも。だが、東京Vは切り替え速く奪い返し、また相手を押し込んでゴールへ迫る。後半開始から10番の185cmMF山本丈偉(新2年)がピッチへ。存在感を放つ山本や新1年生MF今井健人、そして抜群の技巧を見せていた154cmMF千葉サニー大生(新2年)を軸にリズム良くボールを動かしながら、縦に速い攻撃も繰り出した。

 後半17分には今大会、抜群のスピードを披露していたMF川村楽人(新2年)が個で左サイドを攻略する。DF2人を鮮やかに抜き去ると、そのままニアへ右足シュート。ポストを叩いた跳ね返りをFW白井亮丞(新3年)が押し込み、先制した。

 その後も、川村は止まらない。「味方が上手く自分のストロング活かしてくれるパスやスペースを空けてくれるので、ストレスなく自分がやりたいプレーをやらせてもらっている」という“スピードスター”は、左サイドからの仕掛けを連発。PAまでもぐり込んで決定的なシーンを作り出した。

 終始安定していたGK磐井凌真(新3年)ら守備陣のサポートを受けて攻める東京Vは、アディショナルタイムにダメ押し点。右サイドからのクロスを川村がファーサイドで収め、ゴールへ押し込んだ。

 雨中でインパクトのある動きを見せた川村は「アシストや得点という部分で活躍していくことが僕の最大のストロングだと思っているので、正直、フィニッシュのところやラストパスのところはもっと精度を上げていかないと。来週からリーグ戦が始まるので、そこをもっと良くすればもっと上まで行けるんじゃないかと思います」。50m走6秒1の快足で推進力、フィニッシュも魅力の川村は飛躍のシーズンとする。

「最近やっと試合に絡めるようになってきたので、まずはスタメンに定着するところから始めていきたいんですけれども、そこから必要とされる人間になっていくというイメージがあります。(年代別日本代表チームにも)絡んでいけたら良い。攻撃的な選手なんですけれども、守備でも貢献できる選手になりたいですし、もっと得点力を上げる、色々なパターンから得点できる選手になりたいです」。まずは、チームにとって必要とされる選手に。本人はリーグ戦での10ゴール10アシストを現実的なノルマとし、それを超えるような活躍を目指している。

 チームとしては、昨年成し遂げられなかったプレミアリーグ復帰へ。川村は「去年、(プリンスリーグ関東1部3位に終わり、)ギリギリのところで(プレーオフへ)行けなかったところの悔しさも去年いた人は分かっていると思うし、僕もそのうちの一人だと思っている。その悔しさを2度と味わわないためにもやっていこうという話をチームでもやっているんで、リーグ戦第1戦からやって行く」。新チームは2月の東京都クラブユースサッカーU-17選手権大会で優勝。個性的な選手たちがチーム力をさらに引き上げ、名門を“本来いるべき場所”プレミアリーグへ昇格させる。

(取材・文 吉田太郎)

TOP