[4.23 関東ROOKIE LEAGUE Bリーグ第2節 前橋商高 0-1 昌平高 時之栖うさぎ島G]

　公立の伝統校・前橋商高(群馬)は、「2023関東ROOKIE LEAGUE」Bリーグ開幕2試合で惜しくも2連敗。いずれも0-0の後半に先制点を許し、競り負けた。

　23日の昌平高(埼玉)戦ではGK蜂巣煌英(1年=高崎FC出身)が健闘。「自分の調子としては良かったんですけれども、最初に相手の雰囲気に押されたりして、連係も上手くいかなかった」という中で相手のシュート、クロス、CKを1本1本着実に対応していく。

　そして、声でチームを鼓舞。失点したこと、また相手のプレッシャーによって普段通りにビルドアップができなかったことを悔しがったが、「シュート、クロス、CKの対応はできた。キックは逆風の中でも蹴れたので、そこは良かったと思います」と前向きな自己評価もしていた。

　GKは小学校6年生から。それまではフィールドプレーヤーだったが、他の選手よりも身長がやや高く、反応も良かったことからジュニア時代のコーチの勧めでGKに挑戦した。「楽しいです」と言い切るGKのポジション。伝統校・前橋商で「安心してもらえるGKになりたいです」という目標へ向けて努力を重ねている。

　ボールを大事に戦う前橋商はこの日、昌平相手にグラウンダーの戦いで勝負。中盤で存在感を放つMF星野叶樹やMF齋藤子虎がボールを前進させ、FW清水一真、FW星野峻佑が鋭い仕掛け。自分たちの戦い方で強豪に挑戦していた。

　蜂巣はROOKIE LEAGUEについて、「レベルの高い相手と対戦することで自分たちの欠点とか見つけていけるので、経験として良いリーグだと思っています」。巧さだけでなく、強さもまだまだ必要。公立の前橋商は、強豪私学などとの90分ゲームで成長し、2年後に繋げる。

　アトレティコ・マドリーGKヤン・オブラクを憧れの存在に挙げる蜂巣は、「(20年度に)前商が全国大会に出場した時の試合を見ていて、その時の前商のプレースタイルが結構好きだったので進学しました。今は(群馬県県内のライバルに)まだ劣っているけれど、2年後は自分たちが(前橋)育英や桐一(桐生一)とバチバチにやり合えるくらいまで上り詰めていきたいから、日々の練習から全力でやっていきたいです。自分が全国大会に出場して優秀選手に選ばれていきたい」。先輩たちのように全国大会に出場し、活躍する。

(取材・文　吉田太郎)