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[MOM4278]日章学園FW松田帆空(1年)_小さなFWが攻守で存在感。キャプテン就任で成長加速

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c|日章学園高のキャプテン、FW松田帆空(1年=日章学園中出身)は攻守両面で存在感のある動き

[5.4 球蹴男児U-16リーグD1第1節 熊本国府高 3-4 日章学園高 大津町運動公園陸上競技場]

 c|日章学園高(宮崎)U-16チームの指揮を執る福島将太コーチが「本当はキャプテン向きではないけど、自覚を促しメンタルを変えたくて託している。この1か月で本当に良くなっている」と目を細めるのが、FW松田帆空(1年=日章学園中出身)だ。「2023球蹴男児U-16リーグ」Division1第1節の熊本国府高(熊本)戦では、そうしたスタッフの期待に応える働きを攻守で見せた。

 最初の見せ場は前半8分。左サイドのMF吉田青空が縦突破から中に入れたボールを冷静に決めて試合を動かした。以降は「PAに入ったらどんどん仕掛けて、倒れたらファールを貰ったり、やれる所は自分でやろうと思っていました」と持ち味である50mを6秒3で走るスピードと力強さを活かしたプレーを何度も披露。26分にはセンターサークル付近でFKを獲得したMF松田恭成リスタートを左で受けると中に展開し、MF有馬大惺のシュートを誘った。
 
 後半は両チームともにゴールを渇望し、オープンな展開となった。1点リードを迎えた試合終盤は同点ゴールを狙った熊本国府に押し込まれる時間帯が続いたが、松田は「自分がチームのため守備で貢献して、勝たせられるような形にしたかった」と慣れないボランチでプレー。「腰を相手より先に触れて、手でガードして奪おうと思っていました」とFWとは思えないアグレッシブなボールハントを披露し、逃げ切り勝利に貢献した。162cmの身長はこの日ピッチに立っていた選手の中でも小さかったが、見せた存在感はとても大きかった。

 松田は小学校時代、千葉県成田市の三里塚FC。中学では人間的に成長して欲しいと考える親の薦めもあり、寮のある日章学園中へと進んだ。「小学校の時は全部お母さんに任せていたのですが、寮生活で厳しさを学んだ。仲間と接する機会が多く、サッカーに活きているので良い経験ができています。コミュニケーションが取れるのが寮生活の良さで、同じ部屋の人と明日の試合どうするかとかたくさん話せるのが良い」。そう話す通り、中学の3年間でメンタル面での成長を感じる一方、昨年は忘れられない経験もしている。「全中で青森山田中に2回戦で負けた悔しさがある。高校では選手権やインターハイでやり返したい」。

 1年学年上にU-17日本代表に選ばれる同じスピードタイプのFW高岡伶颯(2年)がいるのも彼にとって大きい。すでにAチームでプレーを共にしており、「高岡君は守備でたくさん追うので、自分も真似しなければいけないと思っています」と刺激を受けている。「守備で評価されてプロの世界で通用する選手になりたい」と意気込むストライカーは球蹴男児で活躍を続け、Aチームで不動の座を狙っていく。

(取材・文 森田将義)

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