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[球蹴男児U-16] 神村学園は新1年生も抜群の破壊力。FW徳村楓大やFW中山獅恩がゴールを連発し、圧巻10ゴール

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神村学園高FW中山獅恩(1年=アビスパ福岡U-15出身)は2得点

[5.4 球蹴男児U-16リーグD1第1節 神村学園高 10-3 東海大福岡高 大津町公園陸上競技場]

 本人たちも、大会関係者たちも驚く開幕戦となった。神村学園高(鹿児島)が「2023球蹴男児U-16リーグ」Division1第1節で東海大福岡高(福岡)に10-3で大勝。U-16の全国大会、ミズノチャンピオンシップU-16準優勝だった昨年超えへ、圧巻のスタートを切った。

 神村学園は前半4分、この日圧倒的なパフォーマンスを見せたFW徳村楓大が細かなタッチのドリブルから右足シュートを右隅に決めて先制。30分には、左クロスを右SB永松将吾が折り返し、「(アビスパ福岡U-15からU-18チーム昇格ではなく、)選手権に出たくて、6連覇していて一番選手権に出られると思ったので(神村学園に)来ようと思いました」というFW中山獅恩が右足ボレーでゴールに叩き込んだ。

 昇格組の東海大福岡は3-4-3の攻撃的なシステムで挑戦。立ち上がりなどリズム良く戦い、32分にはクロスバーの跳ね返りをFW大山鉄心が頭で押し込んで1点を返す。だが、神村学園はここから怒涛のゴールラッシュ。34分、左サイドからの高速ドリブルで仕掛けた徳村が切り返しでDFとの距離を開け、難なく右足シュートを決める。

 36分には、左サイドでロングボールに反応した徳村が異質のスピードでDFを置き去りに。そのままドリブルで持ち込み、右足シュートをニア上に突き刺した。巧みに浮いたポジションを取る徳村は圧倒的な個で守りを攻略。止まらない神村学園は、39分にもMF鳥丸嵩翔のスルーパスで中山が抜け出し、自身2点目をゴールネットに沈めた。

 神村学園はその後もMF堀ノ口瑛太がボールを落ち着かせ、サイド、中央から攻め続ける。そして42分、永松とのコンビから徳村が前半だけで4得点目となるゴールをゲット。前半を6-1で折り返した。

 神村学園はAチームで先発を務める注目MF福島和毅(22年U-15日本代表候補)に加え、U-15日本代表歴を持つMF佐々木悠太、DF上野蓮斗も不在。守備の部分や決定力など課題となった部分もあったが、徳村らが退いた後半も技巧派たちがボールを保持して攻め続ける。

 後半16分、交代出場の高速ドリブラーFW大田翔亜がドリブルシュートを決めると、23分にはMF日高元の右CKをCB富松颯人が打点の高いヘッドで8点目。東海大福岡もFW{{原口青尚}9や大山がボールを前進させ、交代出場のFW田中蒼大が2得点を奪い返す。だが、神村学園はいずれも交代出場のMF新名優樹弘とMF樹本琉空も決めて10得点の大台に載せた。プレミアリーグWEST初参戦で4戦16発を記録しているAチーム同様の破壊力。中山は「思ったよりも全然できましたね」と微笑んでいた。

 中山は球蹴男児の初戦について、「自分は仕掛けることが得意。前線なので、仕掛けるところでしっかりと仕掛けて、点を取ることが仕事なので、そこがしっかりとできたと思います。悪かったところは切り替えの遅さだったり、もうちょっと改善していきたい」と感想を口にした。

 そして、今後目指す姿として「スピード選手なので、伊東純也選手みたいな。ドリブルもできるし、クロスも上げられる、そんな選手になりたいです」と掲げた。福岡から年代別日本代表クラスの揃う神村学園に挑戦。競争が激しいことは理解している。「レベルが高いですけれども、自分もそこに食い込んでいかないといけない選手だと思うので、これからも努力を重ねて、頑張っていきたいなと思っています。しっかり1年生で今年の選手権のメンバーに入って、優勝の力になれるように頑張りたいなと思います」。続く、5日の第2節は大津高に1-2で敗戦。厳しさも味わった。各選手が1年生チームで結果を残すことを目指し、Aチームへ。ライバルたちと競争しながら上を目指す。

(取材・文 吉田太郎)

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