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修徳の189cmFWンワディケ・ウチェ・ブライアン世雄が決勝点。東京決勝で新たな課題が見つかり、「安心した」

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修徳高FWンワディケ・ウチェ・ブライアン世雄(3年=FC東京U-15深川出身)は破壊力のある動き

[5.5 関東高校大会東京都予選決勝 修徳高 2-1 実践学園高 駒沢2]

「関東でも課題は多く残ったので、まだまだ自分の成長できる部分が見つかって、逆に(また成長できると)安心したところもありますし、そこの部分を直してまた大きな大会で活躍したい」

 修徳高FWンワディケ・ウチェ・ブライアン世雄(3年=FC東京U-15深川出身)が準決勝に続き、決勝でも決勝点。修徳を東京制覇へ導いた189cmエースは、課題が見つかり、自分の伸びしろをまた実感できたことを喜んでいた。

 決勝ではマン・オブ・ザ・マッチ級の働きを見せた。1-0の後半7分、ンワディケはCB平山俊介(3年)の縦パスに反応。「裏抜けて、オフサイドかなと思ったんですけれども、1回前に持ち出した時に相手寄せていなかったので、そのまま行けると思ってそのまま行きました」。対応の遅れた相手DFに詰められる前に右足シュート。決勝点を叩き出した。

 また、足元に入ったボールを確実にキープ。相手を押し下げていたほか、推進力のあるドリブルで相手の守備網を“破壊”した。前半15分の先制点はンワディケが相手DFを弾き飛ばすように前進したドリブルが起点。元々は170cmほどのドリブラーだったンワディケは「(身体能力も高まり、)1対1の部分で取られる気がしないというか、持っていける自信がついてきています」。昨年に比べて6kg増量し、筋肉量が増えたFWの豪快な突破。強度の高さを特長とする実践学園高もなかなか止めることができなかった。

 一方で、実践学園のDF鈴木嘉人(3年)に空中戦で苦戦。相手の打点の高いヘッドに苦しんだ。ロングボールに対する競り合いで勝ち切れない部分があった。この日感じた課題は、成長への新たな糧。吉田拓也監督が「試合するたびに良くなっていきます。聞く力があるし向上心がある。何よりも性格が良い」と賞賛するFWは、新たな課題に取り組み、より強力なストライカーになる。

 今後、また成長するチャンスがある。以前、Jクラブに6日間の練習参加。「ディフェンスラインの体格が全然自分と比べ物にならなくて、帰ってきてから結構トレーニングに力を入れるようになった。1タッチとか2タッチの質。動き直しと連続性があってそこをつけていかないと」。この後もJクラブへの練習参加が想定されており、「ヘディングもそうですし、もうちょっとドリブルのところも見てもらいたい」というンワディケは、同時にまた新たな課題を見つけることもできそうだ。

 5月末には関東高校大会で各都県1位チームと対戦する。関東の強豪相手にどのようなパフォーマンスを見せるか楽しみ。この日感じた課題にまず取り組み、より成長した姿でスカウトたちにアピールする。

(取材・文 吉田太郎)

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