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[MOM4287]千葉明徳DF藤沼海(3年)_チームのアクシデントで「自分がチームをまとめないと」。声と走りで関東へ導く

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千葉明徳高DF藤沼海(3年=FCラルクヴェール出身)はチームを引っ張り、勝利に貢献

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.13関東大会千葉県予選準決勝 日体大柏高 2-4(延長)千葉明徳高 ゼットエー]

 千葉明徳高が初の関東高校大会出場。吉岡英樹監督は「選手たちが一つになってやってくれたと思います」と賞賛した。その指揮官が「我々のチームとしても力を入れている部分。タフに戦えないと(激戦区・千葉で)勝ち上がっていくことは不可能なので、我々が歴史を変えるために取り組んでいる部分でもあります」と重視しているのが、走ることだ。

 その走ること、また声、強度を特に発揮していた選手がDF藤沼海(3年=FCラルクヴェール千葉出身)だ。千葉明徳は前半32分に先制点を決めたMF伊藤進之将主将(3年)が負傷交代。キャプテンマークを受け継いだ藤沼は、「自分がチームをまとめないといけないという気持ちがあって、そこはチームを引っ張れるように頑張りました」と振り返る。

 3バックの際は左WB、4バックでは左SBを務めるサイドプレーヤー。その藤沼は失点直後にチームを奮い立たせるような突破を見せたほか、ロングスプリントで最前線へ飛び出すシーンもあった。また、特長である対人の強さも表現。吉岡監督は、ヒーローの多かった試合のマン・オブ・ザ・マッチとして藤沼の名を挙げていた。

 藤沼は「(走ったのは)気持ちの部分でもありました。(きょうできたことは)チームを引っ張る声がけだったり、チームを引っ張ること。対人の強さでも1対1のところで負けなかったところ」と自己評価。そして、「この勝利はデカいと思います」と初の関東大会出場を喜んでいた。

 千葉明徳高のグラウンドで主に活動するFCラルクヴェール出身。歴史を変えるという思いを持って進学した千葉明徳で下級生時から出場機会を増やし、本当に歴史を変えた。

 チェルシーの右SBリース・ジェームズを憧れの選手に挙げるDFは、「ビッグな選手に。(負傷した)キャプテンがいなくても、チームを引っ張れるように。そういう選手になりたい」と宣言。そして、「ここで勝って喜ぶじゃなくて、その先も勝利し続けて喜びたいと思います」。チームを背中と声で引っ張り続け、また勝利を喜ぶ。

(取材・文 吉田太郎)

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