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東福岡戦で存在感ある動きも、「一から見直さなければ」。MF仲田堅信は自身、米子北により高いレベル求める

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MF仲田堅信(3年=FC.Livent(リヴェント)出身)は中盤で存在感のある動き

[6.25 高円宮杯プレミアリーグWEST第9節 米子北高 0-0 東福岡高 どらドラパーク米子陸上競技場]
 
 U-17日本高校選抜の実力派MFは、自分自身と米子北高により高いレベルを求めていた。MF仲田堅信(3年=FC.Livent(リヴェント)出身)は4強入りした昨年のインターハイで優秀選手を受賞。今年はU-17日本高校選抜に選ばれている米子北の大黒柱だ。

 本来はトップ下だが、MF上原颯太主将(3年)が負傷離脱しているため、現在はボランチとしてプレー。この日は守備で気の利く動きを見せ、攻撃面ではスキルの高さと瞬間的な鋭さをチャンスに結びつけるなど、存在感を放っていた。

 前半21分、クロスを頭で合わせると、36分には右中間での巧みなターンで相手DFを置き去りに。一気に前進し、FW田中太賀(1年)のシュートに結びつけた。「(見て欲しいところは、)ゴール前で顔を出した時のアイディア」というMFはバイタルエリアに顔を出し、的確なボールタッチや鋭い身のこなし。崩し、チャンスに係わっていた。

 ただし、本人は「一つ一つの精度はまだ課題でもありますし、球際、チームを動かすところはまだ課題だなと思ったので、一から見直さなければいけないと思いました。見ることや個で打開できる選手にならないとやっぱり上にいけないので、突き詰めていきたい」と厳しい。

 この日、米子北は0-0で引き分けたものの、強豪・東福岡高を押し込み、シュート数は14-4。だが、ゲーム主将を務めた仲田はチームに対しても、「一つ一つの精度をもっと磨かないと全国では通用しないですし、日本一を取るために自分たちはやっている。あと一歩二歩の甘さが出た試合。甘さが出ないように一から積み上げていきたい」と全く満足していなかった。

 仲田は昨年のインターハイで評価を向上。だが、「自分の実力の無さを感じた」という。また、U-17日本高校選抜を経験し、ゴールを決めるなど活躍もしたが、トッププレーヤーたちとの意識、技術力の差を感じて戻ってきた。

 ピッチ外でも意識の高さを感じさせるMFは、取材対応でも自分の考えを簡潔にまとめて言語化。しっかりと自己分析することができ、課題に向き合っている印象だ。ピッチでは判断速度を意識し、周囲の選手よりも速く、的確なポジション取り。初速の速さを効果的に活用し、相手との差を生み出している。

 米子北は一昨年のインターハイで準優勝。昨年の大会でも3位に食い込んだ。先輩超えは大きな目標。そのレベルまで自分たちを引き上げるだけでなく、プラスアルファがなければ日本一を勝ち取ることはできない。

 仲田は「ここ2年でベスト4以上を取れているので、自分たちが鳥取県に優勝旗を持って帰ってこれるようにやっていかないといけないと強く感じているので、一から積み上げていきたい。可能性は全然あるのでチームとして求めていく」。注目MFは妥協せずに成長を求め、目標を達成する。

(取材・文 吉田太郎)
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