[7.25 NBC in 堺ユース準決勝 興國高 3-0 阪南大高 J-GREEN堺]

　25日午前、「ニューバランスカップ(NBC) in 堺ユースサッカーフェスティバル(2023)」(J-GREEN堺)準決勝が行われた。興國高(大阪)対阪南大高(大阪)は、興國が3-0で快勝。興國は参加32校の頂点をかけ、25日午後の決勝で鹿島学園高(茨城)と戦う。

　ともに大阪府勢、プリンスリーグ関西1部に所属する2校の戦い。今季のプリンスリーグ関西1部では、阪南大高が2勝していた。それだけに、試合前の興國の円陣からは、「(3連敗したら差は)ホンモノやぞ」の声も。意地を見せた興國が3-0で快勝した。

　秋冬のシーズンへ向けた鍛錬の期間。興國はともにプロ注目のMF宮原勇太(3年)、MF千葉大舞(3年)、そして奈良内定のMF國武勇斗(3年)がJクラブへの練習参加などで不在だった。一方の阪南大高も、1日ごとにメンバーを入れ替えながらの戦い。この日は注目MF福本一太(2年)ら下級生の主軸は不在で、3年生中心のメンバー構成だった。

　試合は興國が立ち上がりから優位な展開へ持ち込んだ。4分、FW上條恵大(3年)のスルーパスを右中間で受けたMF水野凪斗(1年)が深い切り返しから右足シュート。ファーポストを叩いたボールを阪南大高DFがクリアしきれず、先制点となった。

　興國の1年生MF水野は鋭い切り返しで阪南大高DFを翻弄。相手を押し込んで攻める興國はさらに11分、右サイドのFW東海林諒人(3年)が中央へラストパスを通す。これをMF古川大洋(3年)が1タッチで合わせ、2-0と突き放した。

　阪南大高はこの後、GK松本勝利(3年)がファインセーブを見せたほか、左SB宮崎悠大(3年)やCB榮迫龍征(3年)の奪い返しから攻撃に結びつける。そして、決定機も作ったが、ポストに嫌われたほか、興國も守りの強度が高く、1点を奪い返すことができない。

　逆に興國はポゼッションからロングボールを交えた攻撃で追加点を狙う。そして、後半14分、縦パスに反応した上條がPKを獲得。このプレーで退場者を出した阪南大高に対し、興國は交代出場FW小林嘉人(3年)が右足PKを決めて3-0とした。

　阪南大高は10人で粘り強く戦い、MF茅野裕太(3年)やMF玉井把玖(3年)がゴールを目指す。だが、興國はメンバーを大きく入れ替えながらも無失点。プリンスリーグ関西のリベンジを果たし、優勝に王手をかけた。

(取材・文　吉田太郎)

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