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緩急のあるドリブルで打開。三田学園の2年生MF中田雄大が存在感

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三田学園高MF中田雄大(2年=サルパFC出身)は鋭いドリブルを駆使して存在感

[8.26 高円宮杯プリンスリーグ関西2部 三田学園高 1-3 報徳学園高 三田学園高校G]

 三田学園高(兵庫)は15年以降の8年間で昨年を含めて3度のインターハイ出場。私立の進学校だが、FW宮内泉太朗(現関西大)ら年々個性的な選手が増えている印象だ。この日は前半に優勢なゲーム展開へ持ち込んでいたものの、後半に突き放されて敗戦。その中で、CB黒瀬直弥(2年=ヴィッセル神戸U-15出身)やMF中田雄大(2年=サルパFC出身)が光る動きを見せていた。

 黒瀬は昨年から先発を務める実力派。報徳学園高戦では守備対応の上手さに加え、競り合いでの力強さも発揮していた。一方の中田は今年になって台頭してきたアタッカーだ。「縦には自信はあって、緩急で抜いて行ける感じがある」と語るMFはこの日、左サイドでキレのあるドリブルを連発。個の力で打開し、シュート、クロスまで持ち込む力を示していた。

 DF2人に対応され、止められるシーンもあったが、存在感のある動き。ゴール前での怖さもあった。以前はゴールを奪う力が欠けていたというが、「夏からゴールに向かう姿勢を頑張っていて、得点とかも遠征で取れるようになってきた」。夏の香川遠征ではプリンスリーグ四国の今治東中等教育学校(愛媛)戦でミドル弾。これを自信にミドルシュートやカットインからのシュートへの取り組みを続け、得点数を増やそうとしている。

 三田学園の福原幸明監督は「昨年はまだまだでしたけれど、今はずっと良いですよ。めっちゃ上手いし、柔らかいです」と評価。文武両道を目指して三田学園へ進学し、加古川市の自宅から三田市の学校まで約1時間半かけて通学している。勉強もサッカーも頑張る中、本人は自立と人間的な成長を実感。また、日本代表MF三笘薫の“反発ステップ”も参考に特長を磨き、プレーヤーとしても着実に実力を高めている。

 今年の目標について、「プリンスリーグ1部昇格と次、選手権あるんで優勝して全国行くことですね」とコメント。飛躍の可能性を秘めたMFはチームを勝たせるような活躍を続け、その名を広める。

(取材・文 吉田太郎)
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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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