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[MOM4403]京都橘FW宮地陸翔(2年)_「頼れるストライカーになれれば」。注目株のボランチがFW起用に応え、同点弾

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京都橘高はU-17日本高校選抜FW宮地陸翔(2年=ガンバ大阪門真ジュニアユース出身)が劇的な同点ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.26 高円宮杯プリンスリーグ関西1部第10節 京都橘高 2-2 東海大大阪仰星高 KYOTO TACHIBANA STADIUM]

「自分、FWで今回出ていて、点決めれんとストライカーじゃないと思うし、そこで最後の最後で頼れるストライカーになれればと思って、最後気持ちで押し込んだ感じです」

 U-17日本高校選抜のボランチがFW起用に応えた。1-2の後半45+7分、京都橘高は右CK後の混戦からFW宮地陸翔(2年=ガンバ大阪門真ジュニアユース出身)が左足で劇的な同点ゴール。チームのストライカーが定まらない中、FW起用された注目MFが勝負どころで1点をもぎ取った。FWとして「ゴール前で仕事をすること」を意識。その責任から逃げずにゴールを目指し、最後の最後で決め切ったゴールを素直に喜んでいた。

 また、この日は2トップを組んだFW西川桂太(3年)とのコンビネーションで先制アシスト。右サイドから西川が出したパスをPAで受けると、背中側へ抜けてきた西川へヒールパス。咄嗟の判断で相手の守りを攻略した。

 181cmの長身でゲームメーク力に秀でるが、今夏からFWでプレー。中学時代にFWを務めていたことはあるものの、まだ動きに戸惑う部分があるという。後半には動き出す動きが減少し、米澤一成監督から厳しい檄を受けていた。

「後半、自分も足止まってきていて、自分ではあんま気づいていなかったんですけれども、(米澤)監督が背中を押してくれたので、自分もっと走らないとダメだなと思って後半、飲水後くらいからもっと走って、起点を作ってチームのためになるプレーをして行こうと思っていました」。指揮官は交代することも考えていたというが、フル出場させることを選択。結果で応えた2年生について「十分仕事はしてくれました」と頷いていた。

 FWとして公式戦を経験したことで気づいたことがある。「シュートとか少ないのでゴールに向かう姿勢やもっとボールを受けて狙っていかないといけない」。また、守備面で貢献していた前半同様に後半も走れる力を身につけること。今後も決める力を期待されているFWは、重圧を感じ過ぎずに「やるべきことをやるだけ」と語った。

 京都橘でサッカーだけでなく、人間性の部分でも成長していることを実感。入学後、まだ全国舞台に立つことができていないが、今年の選手権は「全国出ないともったいないチーム」という京都橘で必ず京都府を勝ち抜く意気込みだ。そして、「橘の顔にもなっていきたい」。中心選手へ成長を遂げ、チームを勝たせる存在になる。 
 
(取材・文 吉田太郎)
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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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