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近江BはMF山本諒が同点弾。2年生がAチームの先発に食い込むこと、先輩が残してくれた環境を発展させることを誓う

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後半45分、近江高BMF山本諒(2年=レオSC出身)が同点ゴール

[8.27 高円宮杯プリンスリーグ関西2部第10節 近江高B 1-1 大阪学院大高 近江高校第2G]

 下級生が一人でも多くAチームの先発に食い込む。先輩が残してくれた環境を発展させる――。近江高B(滋賀)は後半45分、MF山本諒(2年=レオSC出身)が劇的な同点ゴール。ゴール前のこぼれ球を右足でゴールへ流し込んだ。

 山本はこの日、午前中に行われたAチームのプリンスリーグ関西1部・京都U-18戦で交代出場。その後移動し、同2部リーグの大阪学院大高戦で先発出場していた。「最後、絶対に結果を残すので、数字のところを見て欲しい」というアタッカーは左サイドからのドリブル、シュートを連発。相手にとって嫌な存在になり続けていた2年生が劇的な同点ゴールを決めた。

 だが、山本は「まだまだですね。ミドルゾーンに(ボールを)運ぶのは当たり前なんですけれども、ゴール前で枠へ打ったりとか一個しっかり刺し切るというのがないとFW(アタッカー)としての怖さが出ないと思います」と首を振る。

 そして、「負けている状況で勝点1は絶対の状況だったので、そこを決められたのは良かったと思うんですけれども、もう1個上の昇格争いとかについていかないと。ここからの試合でそういうところにこだわって、2点、3点取ってチームを勝たせる選手になっていきたい」と誓った。

 山本は今季、Aチームのプリンスリーグ関西1部で2得点。京都橘高戦で決勝点を奪い、東海大大阪仰星高戦では同点ゴールを決めている。だが、「1部での方でもちょくちょく出ているけれどプロテクトには入っていない」。長所を発揮し、チームに認められる選手にならなければならないと考えている。

 この日、Aチームの京都U-18戦で先発した2年生はGK山崎晃輝(2年)のみ。「去年の3年は結構出ていたし、自分ら(2年生)がそこに食い込まないとチームも発展していかないので早めに入れるようにしたい」。チームを進化させるためにも2年生が台頭しなければならないと考えている。

 Bチームがプリンスリーグ関西で戦うのは、今年の近江が初めて。そのBチームは現在、プリンスリーグ関西2部で6位につけている。先輩たちが勝ち取ってくれた素晴らしい環境を後輩に引き継ぐことも目標だ。山本は「自分らもそこに残すのは絶対やし、そこからもっと発展して行って、Aがプレミアやったり、Bもプリンス1部で戦えるような環境を自分たちで作っていかないといけない」。現在プリンスリーグ関西1部で5位のAチーム、またBチームでも与えられた環境で結果を残し、将来の近江を発展させる。

(取材・文 吉田太郎)
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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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